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さて、古代において、日本人に愛された桜でしたが、その後、遣隋使や遣唐使などを通して中国文化が入ってくると人々は新しい花を愛でるようになりました。それが梅です。梅の原産地は中国という説が有力で、奈良時代には日本に遣唐使を通して持ち込まれていたとする説が有力です。
中国では主に果実や薬としての人々に利用されていたこの梅は、冬を耐え忍び、寒いうちに花を咲かせます。そのような梅の花の姿が日本人にとって生命力やたくましさの象徴だと考えられるようになっていったようです。
日本で最古の和歌集である『万葉集』にも、梅を詠んだ歌が110首も収録されています。一方で、桜を詠んだ歌は40首ほどしかありません。この時代にいかに、梅が桜よりも人気が高かったかわかるかとおもいます。
ところが平安時代に入ると再び桜のブームが巻き起こります。平安京には、山から桜が植樹されて通りを彩り、とても美しかったと伝えられています。貴族の間でも花見が流行りだすのもちょうどこの時代のことです。