愉快なだけじゃない。私が「ゴールデンボンバー」を推す理由

| マイナビウーマン
愉快なだけじゃない。私が「ゴールデンボンバー」を推す理由

初めて「エアバンド」という単語を聞いた時の衝撃をよく覚えている。

動画の中でド派手な髪色と真っ黒な目元の4人組がリズミカルに飛び跳ねる様を見て浮かんだのは、少しの好奇心と、それを大いに上回る困惑だったーー。

■希代のビジュアル系エアバンド、茶の間に猛然と現る

きっかけは弟だった。時は2012年の歳末、かの紅白歌合戦に初選出されたヤバいバンドがあると紹介された動画。

正直、最初は鼻で笑った。だって斬新すぎる。その手に楽器を持っていながら、音を出さないどころか弾く素振りすら適当で、4人ともそれが当然のように、いい笑顔で踊っている。

そして見ているうちに気付いてしまう。ギターソロで始まる奇怪なパフォーマンスも、飛び跳ねるようなダンスも、パワフルな歌声も、全てが全力であることに。

全力でふざけながらも真っ直ぐ音楽を届ける様に、自然と引き付けられた。

これが私と、愛すべき推しーーゴールデンボンバーの出会いである。

■ファンだと明かすのに勇気が必要だったあの頃

「えっ、どこがいいの?」「一発屋でしょ(笑)」「あれってさぁ、歌も口パク?」

新卒ほやほやの頃、社内報の自己紹介欄にうっかり「趣味:ライブ鑑賞」と書いてしまったばかりに誰のライブに行くのか大勢の前で上司に聞かれてしまい、口ごもりながら正直に答えたことが懐かしい。好感度を狙って「aikoです」とかうそをつかなかった自分を褒めてあげたい。

彼らがはやり出した頃、そして私が新参だった頃は、「ゴールデンボンバーが好き」と言うとまあまあいじられたのを思い出す。

確かに彼らを取り上げるテレビ番組では、いかにもイロモノですといった風貌や「楽器は弾けませーん、練習もしませーん」といったゆるいキャラクターがクローズアップされていたし、好感を持たない人がいても仕方なかったのかもしれない。

しかしファンは知っている。破茶滅茶なパフォーマンスの向こう側、その奥で待ち構えるトラップを。

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