腹を抱えて笑うことは、「免疫力アップ」につながるという。外部から侵入したウイルスや細菌を排除するナチュラル・キラー細胞が、笑うことで活性化するからだ。「笑う門には福来る」は、医学的に正しかったのだ。
思えば、日本中が毎日、爆笑していた時代があった。1980〜82年まで続いた漫才ブームだ。
新型コロナウイルス禍で、例年のような行楽ばかりか、外出も控えなければならない現在、「読んで笑える」特集を堪能してほしい。
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今でこそ『M -1グランプリ』が高視聴率を記録するなど、メジャーな存在となった漫才だが、70年代までは、「関西の芸」という認識がかったという。その認識が変わったのが、80年代初頭の「漫才ブーム」だった。
江戸川大学教授で、お笑い評論家の西条昇氏が言う。
「それまでは漫才をするのもおじさんだし、お客も中高年が中心でしたが、ツービートやB&Bといった当時の若手たちが“上の世代”とは違った漫才を提示したことで、世間から注目を浴びるようになったんです」
漫才ブームの先鞭をつけたのは、80年1月に放送された『花王名人劇場』(フジテレビ系)内の『激突! 漫才新幹線』だったとされる。 東西を代表するコンビである横山やすし・西川きよし、星セント・ルイスに加えて、B&Bが抜擢された。B&Bは無名の存在だったが、“速射砲”のような漫才で視聴者に衝撃を与える。
洋七 子どもの頃は、九州でばあちゃんと2人きりで住んでいたんや。
洋八 お〜。ええがな。
洋七 勉強してると、ばあちゃんが「クセになるからやめぇ!」言うてくんねん。
洋八 そんなもん、クセになってええねん!
洋七 だから成績悪くて、通知表も1と2ばかりだったんや。「ばあちゃん、ごめんね。1と2ばかりで」と言ったら……。
洋八 怒られたやろ。
洋七 「かまへんかまへん。足したら5になる」って。
洋八 ちゃうやろ!
洋七 英語も全然できへんけど、ばあちゃんが「大丈夫や。答案用紙に “僕は日本人です”って書いとけ」。