過去を消した女たち 第17回 侑子(40) 経済的な苦境に立つ元AV女優の"その後”

| 週刊実話

「中学時代に両親が離婚してからは、かなり貧乏でしたね。冷蔵庫はいつも空っぽで、常にお腹が空いてて、たまらなかったです」

 都内のとある駅で待ち合わせをした侑子は、薄手のシャツにジーパンというラフな格好をしていた。しかし、彼女は40歳には見えない若々しさを保っていた。

 近くにあるファミレスに入り、経済的に苦しかったという少女時代の日々から話してくれたのだった。

「中学生の頃ですが、友達とお祭りに行って、金魚すくいをしたんです。その日は、前日から何も食べてなくて、私には金魚が食べ物にしか見えませんでした。友達が金魚をすくうと、それをもらって、すぐにライターであぶったんです。友達は呆然としていましたけど、気にしていられませんでした。少し焦げた金魚を口に入れたんですが、とても生臭くて、吐き出したこともありました(笑)」

 これまで幼少期の貧しい記憶を多くの取材対象者から聞いたが、金魚を食おうとしたという話には正直、驚いた。そんな貧乏生活を強いられた侑子の一家だが、それ以前は何不自由ない生活を送っていたという。

「父は商売をやっていて、欲しい物は何でも買ってくれましたね。姉なんか、テレビゲームのソフトを新作が出るたびに買ってもらってました。物を買う際、母は値札を見て買ったことがなかったほどでした。一方で、箸の持ち方だとか、常に正座だとか、しつけには厳しい、厳格な家でした」

 何不自由ない生活に暗雲が立ち込めはじめたのは、父親の浮気がきっかけだった。愛人がいて、その間に子どもまでいたという。

「中学生の時に、夜逃げ同然で家を出て、アパート暮らしが始まりました。それから、貧乏生活になったんです。母は、離婚しても右から左に後先考えず全部お金を使っちゃう人だったんで、パートに出てもパチンンコとかにつぎ込み、家にお金を入れないんです」

 母親が頼りにならない以上、自分で稼ぐしかなかった。14歳の侑子は、友達の母親が経営するスナックで働き出した。

「時給は1000円でしたが、中学生にとっては大きい金額でした。

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