「テレワークで会社の一体感が失われる」は本当か?その問題点と解決法

| 新刊JP
「テレワークで会社の一体感が失われる」は本当か?その問題点と解決法(*画像はイメージです)

今年2020年ほど、テレワークが注目された年はない。

いうまでもなく、新型コロナウイルスの影響である。この感染拡大によって、テレワークの導入が一気に進んだ感があるが、それまでに試験的に導入していたなどの「下地」がなかった企業の場合、テレワークによってこれまでになかった新たな問題が生じ、結局「出社」に戻ってしまうケースもある。

ただ、個々人に合わせた柔軟な働き方ができるテレワークは、基本的にはコロナウイルスの流行が収束した後も制度として残し、活用すべきものだろう。『テレワーク環境でも成果を出す チームコミュニケーションの教科書』(池田朋弘著、マイナビ出版刊)は組織や従業員にとって、メリットが最大化するテレワークの取り入れ方を解説していく。

■「テレワークで会社の一体感が失われる」は本当か?

では、テレワークで生じうる問題とはどのようなものがあるのだろうか。

経営者が懸念することの一つは、テレワークによって従業員が離れ離れになり、会社や社内のチームで一体感が失われることだ。たとえば、テレワークでは、これまでのように気軽に雑談をすることができない。雑談からは、様々なビジネスのアイデアが生まれることが多々ある。また、話しているうちに今手がけているプロジェクトのことで盛り上がって士気が上がることもあっただろう。テレワークでこれらがなくなるとすると、「一体感がなくなる」という懸念もわからなくはない。

ただ、本書ではこれは解決可能な問題だとしている。雑談の場や時間がなかったり、あるいは一カ所に集まらなくなったことでチームのメンバーの人となりを知る機会が減ったり、といった「雑談ができなくなる要因」は、意図的にそのための場を作ったり、会議の時間を圧縮・削減することで解消できる。

メンバー同士が顔を合わせなくなると、雑談をしようにもネタがなくなってしまいやすいため「自己トリセツ(取扱説明書)」をつくり、互いの共通点や関心事を見える化しておくと、場を設けることさえできれば雑談は生まれていく。

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