能力の低い指導者が多い理由。ダニング=クルーガー効果を引き起こす脳活動の検出に成功(米研究)

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能力の低い指導者が多い理由。ダニング=クルーガー効果を引き起こす脳活動の検出に成功(米研究)

脳波測定でダニング=クルーガー効果を確認/iStock

 人間とは不思議なもので、能力の低い人ほど自分に自信があり、その反対に能力の高い人ほど自信がない傾向があることが心理学研究で明らかになっている。

 能力が低い人ほど自信過剰で実際よりも高い自己評価を行ってしまう優越の錯覚引き起こす認知バイヤスは「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれており、これまでさまざまな研究によって実証されてきた。

 『European Journal of Neuroscience』に掲載された比較的最近の研究では、脳波の計測を通じてこの現象が記憶の認知能力と関係している証拠が発見された。
・脳波を計測しながら単語記憶テストを実施

 米カリフォルニア州立大学をはじめとする研究グループは自分の記憶力とその自信を確認する単語暗記テストを行った。

 まず大学生61名に単語を見せて、それが人工物か生物か答えてもらう。次に頭に電極を装着してもらい、さらに単語を見せながら、先ほどのセッションで出てきた単語かどうか答えてもらいつつ、このときの脳波を計測する。

 この実験でポイントだったのは、自分の答えにどのくらい自信があるか、ほかの被験者と比べて自分の成績がどの程度の出来かを回答してもらったことだ。


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・自分を過大・過小評価する人は曖昧な直感で早急に判断しがち

 そして明らかになったのが、ダニング=クルーガー効果が記憶の認知能力と関係があるということだ。
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