自分の意見やYES、NOをハッキリ伝えられない。ちょっと強く注意すると、すぐに心が折れる。繊細な若手社員とのコミュニケーションに戸惑いを感じる管理職や経営者は少なくないだろう。
上司たちは、そういった部下と、どのようにやり取りをして、何に気を配り、どのように伝え方をすればいいのだろうか。
『あなたの職場の繊細くんと残念な上司』(渡部卓著、青春出版社刊)は、職場のメンタルヘルス・コミュニケーション改善の第一人者である著者が、旧い常識で部下を指導している上司と繊細な部下の溝を埋めて相互理解を深め、次の世代を引っ張る若手の力を伸ばすヒントを紹介する一冊だ。
■ネガティブなことを伝えるときの「かりてきたねこ」相手の意向に沿わない意見を言わなければならないときは気が重くなるもの。こちらがネガティブな反応を示す以上、その後の影響は気になる。だから、できるだけ丁寧に、誠実に自分の意見を伝えるようにしなければならない。
そこで意識すべきことは、渡部氏の造語である「かりてきたねこ」だ。パワハラ防止や組織のコミュニケーション改善の研修などをする際に、渡部氏が必ず伝えていることだという。
では、「かりてきたねこ」とは、具体的にどんなことなのか。
か…感情的にならない
あらゆるシチュエーションでの会話の基本。感情だけが先行して、理性のつかない状態でのコミュニケーションはしてはならない。
り…理由をきちんと話す
断られる理由がわからないと「自分のことが嫌いだからだ」と相手に誤解されてしまう。なぜNOなのか、という説明をする義務がある。
て…手短に済ませる
相手は理由を聞いて、すぐに対応策を考えたいので、くどくどと長く話すのではなく、あらかじめ整理して、的確に効率よく話す準備をしておく。