日経新春杯96万円、東京新聞杯26万円、共同通信杯6万円…。年明け早々、若手騎手が重賞で勝利を飾り、高配当の立役者となっている。まだ見習いの減量騎手だから、という考えはもう古い。JRAにも世代交代の波が押し寄せている。令和の競馬は、若手を上手に買うことが馬券戦術のカギとなるのだ。
今年になって「デビュー5年以内」の騎手が重賞で3勝しているように、若手騎手たちの活躍が顕著だ。
スポーツ紙記者が解説する。
「若手が台頭してきた要因はまず、コロナ禍で短期免許による外国人騎手の来日がかなわないこと。そしてM・デムーロの騎乗数が激減したことも大きいでしょうね。これで年間200勝ぐらいが日本人騎手に回ってきて、若手騎手にも勝つチャンスが増えた」
もちろん、巡ってきたチャンスをモノにできるのは、騎乗技術に長けているからこそ。今年の全国リーディング(2月14日終了時点)のベスト20を見ても、若手5人がランクイン。そのうち団野大成(20)と菅原明良(19)は、勝利度数が100回以下の見習(減量)騎手にもかかわらず、7位(10勝)と12位(9勝)につけている。
「団野と菅原は競馬学校の35期生。この世代は騎手候補生時代から腕が確かで、俗に『黄金世代』と称されています。団野はデビューした19年に26勝、昨年は62勝をあげてプチブレイクしましたから、さほど驚きはない。ですが、昨年30勝止まりだった菅原の上昇には、ちょっとビックリ」(スポーツ紙記者)
デビュー以来、着実に力をつけている腕達者の2人は、3年目を迎えた今年、ともに初重賞制覇を成し遂げた。
1月17日の日経新春杯、7番人気のショウリュウイクゾに騎乗した団野が積極的な先行策で勝利を飾ると、2月7日の東京新聞杯では、菅原明の5番人気カラテが馬群をこじ開けるように伸びて、1着でゴール板を駆け抜けた。
「馬上で何度もガッツポーズをして喜んでいた菅原ですが、検量室に戻って来た時は泣いていました。それだけ同期に負けたくないという思いが強かったのでしょう。団野の初重賞制覇にしても、同馬を管理する佐々木調教師が『パーフェクト』と騎乗ぶりを大絶賛。