どんなブームにも「火つけ人」や「仕掛け人」がいる。
2018年から2019年にかけての空前のタピオカブームは記憶に新しいが、そのきっかけとなったのが、タピオカティー発祥である台湾の国民的人気カフェブランド「春水堂人文茶館」(以下、春水堂)の日本進出である。
また、「服が売れない時代」と言われ、苦境が続くアパレル業界で際立ったヒットとなったのが「スーツに見える作業着」だ。「スーツ」と「作業着」というまったく別の装いの間の境界を取り払った斬新さは大きな話題を呼んでいる。
「タピオカ」と「アパレル」。
この全く異なる分野での2つのヒットを仕掛けたのは、実は同一人物だということはあまり知られていない。
『なぜ、倒産寸前の水道屋がタピオカブームを仕掛け、アパレルでも売れたのか?』(フォレスト出版刊)の著者でオアシスライフスタイルグループ代表取締役CEOの関谷有三氏は『令和のヒットメーカー』と呼ばれる。
当初海外進出する気がまったくなかった春水堂を口説き落とし、アパレル業界でも新機軸を打ち出した。特筆すべきは、関谷氏は飲食業もアパレル業も未経験の“素人”だったことだ。その関谷氏の成功への道のり、そして成功術を余すことなく氏の熱い言葉で綴った本書。新たなことをはじめたい、一歩を踏み出したい人にぜひオススメしたい。
■「悩む」と「考える」は天と地ほど違う熱意と戦略、そして圧倒的な行動力。
本書からは、これらの離れ業をやってのけた氏のビジネス観と哲学、そしてそのルーツが見えてくる。
たとえば何かに悩んだ時、人は足が止まってしまう。行こうか戻ろうか、悩んだら前に出ろ、それどころか”ぶっこむ”というのが関谷氏のポリシーだ。
なぜなら、「悩む」というのは、答えの出ないことにたいして悶々とするだけの行為。うじうじしているくらいなら、失敗しても行動してみたほうがいい。「悩む」と「考える」は天と地ほど違うのだ。生産的なことをするために考えるのはOK。しかし、いたずらに悩んで時間を費やすのはNGだ。