猫をはじめとする哺乳類の”髭(ひげ)”にはちゃんとした役割がある。それがセンサーとして機能しているるのはご存じの通りだが、実は”ひげ”自体がセンサーなわけではない。その秘密はヒゲが生えている毛包(もうほう)の中にある。
とは言っても、実際に小さな毛包を覗き込んでその動きを調べることはむずかしい。構造力学を駆使してシミュレーションモデルを構築し、それがセンサーとして働く仕組みを解明した研究グループがいる。
・各分野の専門家がひげシミュレーションを構築
ひげシミュレーションモデルを構築するために、神経科学や連続体力学といった各分野の専門家が集結した。そのベースとなったのは、「弾性曲線方程式」や「オイラー=ベルヌーイ梁理論」と呼ばれる理論だ。
同理論は、構造力学や材料力学で用いられるもので、梁に外部からの力がくわわったときのたわみ具合を示す。
アメリカ・ノースウェスタン大学をはじめとするグループは、この梁理論をラットの解剖学的な研究から明らかにされてきたヒゲと毛包の構造に当てはめ、それらの相互作用をシミュレーションした。