米「ニューヨーク・タイムズ」(電子版)の報道に、全米が衝撃に包まれた—。
というのも、かねてから、キューバや中国駐在の米外交官らが脳に損傷を受ける事例が相次いでいた問題で、なんと、その被害者が130人以上に上ることが判明したというのだ。
5月12日の同紙によれば、ここ5年ほどの間で、聴覚障害や頭痛、めまいなどを訴える外交官や総領事館職員らが急増、なかには米中央情報局(CIA)や国務省、国防総省などの職員が含まれており、同様の被害がヨーロッパやアジアでも確認されているという。
国際ジャーナリストが語る。
「このミステリーが初めて報道されたのは2016年。ハバナに駐在していた外交官とCIA職員など複数の人間が突然体調不良を訴えたことが一部メディアで報じられ、『謎の脳損傷』として注目されたことがきっかけです。ところが、翌17年にも同様の事例が中国・広州でも発生。