もっとも、誰よりも割を食うのはアスリート本人だろう。選手たちのマネージメントを手がける会社の役員によれば、
「東京五輪の中止がモチベーションの低下を招き、まだ活躍できる若い選手の間でも引退ラッシュが起こるのは避けられません」
続けて長期間にわたる調整の難しさを指摘して、
「もともと昨年の夏にピークを持ってくるよう準備してきたアスリートにとって、1年の延期でも厳しいのに、次の目標が3年後のパリ五輪になるというのは引退勧告に等しい。過去に五輪で金メダルを獲得している日本人現役選手は『コロナが長引けばパリ五輪すら中止になるかもしれない』と不安を口にしていました」
晴れ舞台が遠のけば、金銭面でも窮地に追い込まれていくはずだ。
「マイナー競技の場合、世界クラスで活躍している選手でも生活のためにアルバイトをしているのが現状。企業からの支援金を活動費に充てて、なんとかやりくりしている。