皆さんは、占いを信じますか?……そう聞いてみると、皆さん意外と「信じない」という答えが多く帰ってきます。
「血液型とか星座とか、人間の運勢がそんな単純にパターン化できるはずがない」というのが理由のようですが、それなら人相学はどうかと聞いてみると、占いよりは皆さん信じているようです。
確かに顔(人相)というのは人それぞれ違いますから、「あなただけの運勢が、その顔に出ているよ」などと言われると、自分自身の本質を見透かされているようで、占いより影響を受けてしまうのも無理からぬところ。
そんな心情は往時の武士たちも同じだったらしく、今回は武士道のバイブルとして有名な『葉隠(はがくれ。葉隠聞書)』より、とある少年のエピソードを紹介したいと思います。
「臆病だなどと言ってみろ!」廣瀬傳左衛門の気魄江戸時代初期、軍学者(北条流兵法の祖)として活躍していた北条安房守(ほうじょう あわのかみ。氏長)が弟子たちを集め、当時江戸で流行っていた人相見を呼んだ時のこと。