北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手が現役引退を決断した。同時に「ホッとしたのではないか?」とその胸中を察する声も多く聞かれた。
彼にとって、プロ野球人生は「こんなはずじゃない!」という葛藤の連続だった。
「まったれ」。プロ入りしてすぐ、陰でそう呼ばれるようになった。球界に元々あった「隠語」で、「真っ直ぐが力なく、垂れ下がっているボール」のことを指しており、それがそのまま斎藤のアダ名になった。
「プロの一流投手の直球には低めのボールが浮き上がってくるような力強さがあります。斎藤には全くと言っていいほど、それがありませんでした」(プロ野球解説者)
この「まったれ」は大学3、4年時から見られ、各スカウトが球団に報告していた。「リーグ戦で投げ続けた勤続疲労によるものなのか、それとも…」と原因究明が終わらないままドラフト会議を迎え、斎藤指名に決めた4球団も“2006年夏の甲子園大会で見せた直球の復活”を信じての入札だった。