ママと呼ばないで! 元女性が妊娠出産、性別を決めつける病院スタッフに不満訴え

| リアルライブ
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 昨今「女だから」「男だから」と役割を決めてしまう考えが男女差別ととられることがある。海外では妊娠、出産する人に対しても、そうしたジェンダーフリーの対応が求められるようだ。

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 米カリフォルニア州ロサンゼルスの病院で出産した元女性が、病院スタッフからママさんと呼ばれるなど、性別を決めつけられて複雑な思いをしたと明かし、これを海外ニュースサイト『Daily Mail』『LGBTQ Nation』などが12月23日までに報じた。

 報道によるとロサンゼルス在住の37歳の元女性Aは2020年10月、病院で男児を出産したという。Aは、体は女性として生まれたが、自身を「男性」と認識している。Aが自身を「男性」と初めて認識したのは2011年で当時27歳だったそうだ。何がきっかけかは報じられていない。このときにAは、部分的な性同一性障害と診断されたようだ。

 自身を「男性」と認識してから約3年後の2014年、Aは乳房を切除する手術を受けたそうだ。さらに男性ホルモンの摂取を開始。ヒゲが生えるなど、上半身は徐々に男性的な外見になっていった。Aは下半身にはそこまで性の不一致を感じておらず、子宮、卵巣などの生殖機能はそのまま残したという。

 その後、Aはとある男性(年齢不明)と出会い結婚。カリフォルニア州は同性婚が認められている。2人は子どもを望んで出産を決意し、男性ホルモンの摂取をやめたそうだ。ほどなくしてAの妊娠が判明。Aによると「妊娠自体に葛藤があった」という。妊娠によって心は男性なのに、体は女性と認識せざるを得ない状況に陥るからだ。

 Aは案の定、看護師や病院のスタッフから検診のたびに「ママさん、お母さん、奥様」と呼ばれたそうだ。身分証明書など書類上、Aは「男性」で、外見もヒゲを生やし、男性を思わせる平らな胸であるにもかかわらずだ。Aは、「女性と間違われるたびに、性同一性障害であると実感し、複雑な思いをした」と各社の取材に話している。

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