「人生100年時代」と言われて久しいが、仮に100歳まで生きるとすると、70歳の時点で残りの人生が30年残っていることになる。
ある年齢を超えると、「健康でいきいきしている人」と「どんどん老いていく人」の違いは大きくなっていく。「無理に若々しくいたくない」という人でも病気で苦しむのは嫌だし、自分の体を思うように動かせる状態でいたいとは思うのではないだろうか。
『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(和田秀樹著、マガジンハウス刊)は70歳を「人生のターニングポイント」として、この年齢を過ぎてもいきいきとしている人と、そうでない人の違いを教えてくれる。
知人が大病を患ったり、同世代の喪中はがきが届いたり、もちろん自分の老いを自覚したりと、70歳前後は「死」をリアルに感じ始める年代でもある。ただ、一方で80歳を過ぎてもはつらつとしている人もいる。彼らはどんな生活習慣を持っているのだろうか。
■格好悪くても使えるものは取り入れる歩くのがつらくなったり、耳や目が悪くなったり、これまでできていたことができなくなっていくことを認めるのは、誰だってつらいもの。ただ、多少の衰えはあっても自分に備わっている能力があるならそれは大切にして、器具や道具の助けを借りるのも一つの手だろう。
老眼が進めば老眼鏡をかけるのに、補聴器や杖の助けを借りるのは抵抗がある人は多い。ただ、足が悪くなったから歩くのを諦める人と、杖や手押し車を使ってでも歩こうとする人では、体力だけでなく人生の充実感が変わってくる。
恥ずかしいと思わず、使える道具は何でも使って人やりたいことやる、できる範囲で楽しむことが80歳を過ぎてもはつらつとした人の生き方だ。
■「若者に理解のある老人」を無理に演じる必要はない高齢になってくると、自分の考えや意見を「もう古いのかな」「偏屈だと思われるかもしれない」ということで言わずに飲み込んでしまうケースは多い。「若い人に合わせなくちゃ」と本当は納得していないのに、無理に自分を納得させるケースもあるだろう。