もし皆さんが人を雇っているとして、その方が退職を願い出た時、皆さんならどう対応しますか?
引き留めたり、快く送り出したりなど状況により様々と思いますが、この時の態度で経営者としての器量が示されるものです。
今回は戦国大名・藤堂高虎(とうどう たかとら)のエピソードを紹介。果たして彼は、去りゆく家臣にどう接したのでしょうか。
送別会にて「何、暇乞いとな」報告を受けた高虎は、家臣に面会します。
「行くあてはあるのか」
「は、ドコそこに伝手がございまして」
普通「他家(他社)へ移籍する」と聞けば、相対的に「当家が劣っていると言うことか」と感じてしまい、あまり気分もよくないもの。
あーそうかい、だったらサッサと出ていくがよい。せいぜいご活躍を祈念いたします……など捨て台詞を吐きたくなるかも知れません。しかし高虎はそんなこと言わず、翌日に送別会(茶会)を開いて送り出します。
「餞別に太刀などとらせよう。存分に腕を奮うがよい」
「ありがたき仕合わせ。