人生100年時代と言われる昨今。ただ寿命が長いだけではなく、「健康的に長生きしたい」ものですよね。
とはいえ、気持ちとは裏腹に加速して衰える体力や身体機能。痛みや病のように明らかなサインが出るものもあれば、なんとなく不調……といった不快な症状も出やすくなります。例えば、飲み込む力が弱くなるのもそのひとつ。
食べ物を飲み込み、口から胃へと運ぶ動作のことを「嚥下(えんげ)」と呼びますが、加齢に伴って感覚や筋力、反射のスピードが遅くなることがわかっています。
そんな嚥下について詳しく知ることができるプレスイベントが行われました。
気付かないうちに弱くなっていく「食べる力」
主宰は、ネスレ日本株式会社 ネスレ ヘルスサイエンス カンパニー。
セミナーに登壇した国立国際医療研究センター リハビリテーション科診療科長/リハビリテーション科医長 藤谷順子先生によると、嚥下機能が低下する原因はさまざまなものの、多くは加齢によるとのこと。
「年齢を重ねると、誰しも筋肉や神経、認知の働きが低下するように、食べる力も総合的に弱くなる」と言います。
そして、嚥下機能が低下することで気を付けたいのが「誤嚥(ごえん)」だと言う藤谷先生。誤嚥とは、食べ物や唾液を飲み込むときに、食道ではなく気道に入り込んでしまうこと。