シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Fさん(東京都・50代女性)
京都の大きな通りにはたくさんのバス停があって、目的地に止まる路線に乗るための停留所にたどり着くのは、結構難しい。
都内在住のFさんはその日、きれいな桜を見られる穴場に行こうとしたのだが、どこで正しいバスに乗れるのかがわからず、人に聞くことにした。
<Fさんの体験談>
ある年の春、私は用事があって京都に行き、その帰りに穴場の桜の名所に行ってみようと思いました。
初めて行く所だったので事前に行き方を調べると、バスに乗る必要がありました。そこで駅から出てバス停を探したのですが、大通りの交差点には離れた場所にいくつものバス停があって......。
通りすがりの青年に聞いたら...目的地はアクセスが悪い場所で、バスに乗り遅れるとアウトなのに、どこから乗れば目当てのバスに乗れるのかわかりません。
発車時間が迫っていたため調べている時間もなく、人に聞くしかないと思いました。
そこにちょうど男子大学生の集団が歩いてきたので声をかけようと思ったのですが、なかなか勇気が出ず......それでも意を決して、最後尾を歩いていた青年二人に声をかけ事情を話しました。
しかし、彼らにもわからなくて、わたしはもう諦めようと思いました。
その時、一人がこう言ったのです。