「正座」は近代以降
正座は、私たち日本人にとってとても馴染みの深い座り方です。しかし、この正座という座り方は意外と歴史が浅く、一般的なものになったのは近代以降でした。
本稿では、そんな正座の歴史をたどってみましょう。
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日本人の座り方の歴史をたどっていくと、「正座」という言葉や概念がきちんと確立されたのは明治時代以降だったことが分かります。それよりも前になると、正座は「かしこまる」や「つくばう」などという名前で呼ばれていました。
また、正座をしなければいけないというシーンもごく限られており、神道や仏教で神や仏を拝むときや、目上の人に対してひれ伏すときなど、尊者に対する敬意を表す姿勢として使われるのが主だったのです。
では一般の人々は日常生活でどのような座り方をしていたかというと、武士や女性、それに茶人でも胡座や立膝が普通だったのです。
実際、平安時代の装束などを見ると正座には不向きな大きさや形で作られており、胡座を前提にしていたことが分かります。