「おぐらが斬る!」日中関係で頼れるのは二階さんだけ? プーチン化する習近平

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野村哲郎農水大臣が8月25日、中国が日本産水産物を全面的に輸入停止すると表明したことについて、「たいへん驚いた。まったく想定していなかった」と発言し、周囲をアゼンとさせたことがあった。

とはいえそれまでに日本産水産物の輸入停止を警告した議員も誰一人いなかった。日中関係の悪化で、日本の議員に「中国通」がほとんどいなくなったため、中国政府の情報が不足していたからだ。

また若手や中堅議員が、中国の団体や政治家と交流を持とうとすると【媚中派】などといって、その議員を叩く人たちがいる。

これは実にバカバカしい話で、太平洋戦争前にアメリカに詳しい人を叩き、英語を敵性語として使わないようにする運動が起きたのと少し似ている。この運動は国家主導で起きたのではなく、民間主導であった。

国民が「学校での英語教育を取りやめるべき」と東條英機総理大臣兼陸軍大将へ要求したこともある。東條は「英語教育は戦争において必要である」と拒否している。

当たり前だ。敵国の情報を得るには敵国の言語を理解できなければならない。戦争前や戦争中ほど敵の情報が必要なのは言うまでもない。

正反対だったのがアメリカで、情報戦に勝つために、そして日本を占領した後のことを考えて、軍が日本語学校を開いている。作家で日本研究者、文化勲章受賞者のドナルト・キーン氏はこの学校の出身である。

いま、日本の議員で中国の政治家とちゃんと話が出来るのは、二階俊博氏だけだと言われている。本当はもっとたくさんの中国政府と腹を割って話せる議員がいないといけないし、育てないといけないのだが・・・

さて中国だが、海産物輸入禁止は日中両方が得をしない愚策だ。しかも同時期に中国は日本への団体旅行を解禁するという矛盾した政策をとっている。

日本の処理水放出は30年続く予定だ。中国は海産物輸入禁止を30年続けるつもりだろうか?

一部では「習近平はプーチン化しているのではないか」とささやかれている。

これはウクライナ侵攻以降のプーチンのやることが、あまりにも不合理なことばかりで、同じく習近平も今回の処理水問題のように不合理なことばかりやるからだ。

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