「下ろす」と「降ろす」はとても似た意味を持ち、使い方もほとんど同じです。
ただし、状況によっては使い分けた方が詳細なニュアンスを伝えやすいケースもあります。
そこで今回は、「下ろす」と「降ろす」の違いとそれぞれの使い方を解説。また、言い換え表現もまとめているため、ぜひチェックしてください。
■「下ろす」と「降ろす」の違いとは?
まずは、「下ろす」と「降ろす」の言葉の意味を説明します。
◇「下ろす」と「降ろす」は基本的に同じ意味
「下ろす」と「降ろす」のそれぞれについて辞書を引こうとすると、単独ではなく、両方合わせて1つの言葉として意味の説明が記載されています。
おろす【下ろす/降ろす】
1.上から下に移動させる。 (ア)高い所から低い方へ移す。「屋根の雪を—・す」「腰を—・す」 (イ)操作によって物がおりた状態にする。下に垂らす。「ブラインドを—・す」 (ウ)陸から水面に移す。「ボートを—・す」
2.掲げたものを取り外す。「旗を—・す」「看板を—・す」
3. (ア)乗り物などから外へ出す。「駅前で客を—・す」「積み荷を—・す」 (イ)(「堕ろす」とも書く)体外へ出す。堕胎する。「子を—・す」」
4.神仏・貴人・客などに供した物を下げる。また、お下がりをもらう。「膳を—・す」「供物 (くもつ) を—・す」
5.生えているものを切ったり、そったりして落とす。「枝を—・す」「髪を—・す」
6.役職・地位を下げたり、辞めさせたりする。「主役を—・される」
(出典:『デジタル大辞泉』小学館)
引用したのは代表的な意味のみですが、これだけでもさまざまなシチュエーションにおける「おろす」があることが分かりますね。
ほとんどの場合は「下ろす」を使えば問題ありませんが、「下」と「降」は若干ニュアンスが異なるため、より詳細に表現したいのであればそれぞれの違いを理解した上で使い分けるのがおすすめです。