聖徳太子の素顔
【前編】では、聖徳太子こと厩戸王に関する政治的実績や通説をほぼ全否定してきました。「今まで日本史で学んできたことは何だったんだ」と頭を抱えている人もいるかも知れませんね。
では実際の彼はどんな人物だったのでしょうか?
かつての日本史で聖徳太子(厩戸王)があれほど政治面で評価され、肖像画がお札にまで採用された大きな理由は、やはり『日本書紀』(以下、書記)のせいです。
書紀には、「厩戸を皇太子に立てて政を執らせ、万機をことごとく委ねた」とあります。これが、厩戸王への評価が偏ったものになった一因です。
しかし、皇太子制度ができたのは厩戸王が亡くなった7世紀半ば頃のことです。彼が「皇太子に立て」られること自体がおかしいのです。