日本イーライリリー株式会社は、中等症以上の患者1,015名を対象に、現在の治療状況、治療の考えや認知、日常生活や社会生活への影響についての意識調査を実施した。
その調査結果を元に、「アトピー性皮膚炎に関する最新事情〜中等症以上の患者さんの治療実態を調査結果から読み解く〜」と題したメディアセミナーを開催。
アトピー性皮膚炎の専門医である近畿大学 医学部 皮膚科学教室 主任教授 大塚 篤司先生と、自身もアトピー性皮膚炎に悩んだ経験を持つ俳優の岸谷五朗さんがゲストとして登壇した。
近年新たな薬が登場し、治療が進歩しているというアトピー性皮膚炎に関する最新の情報を紹介する。
アトピー性皮膚炎治療における最新の治療薬について
アトピー性皮膚炎患者が日常的に抱える悩みについては、特に「かゆみ」が大きな問題であり、アンケート調査によると「我慢できないかゆみ」に悩む患者が多いという。
また、患者の64%が「根本的な治療がなく、いつまで続くのかわからない」という不満を持っていることも報告された。
アトピー性皮膚炎の病態には、かゆみ、バリア機能異常(乾燥肌)、免疫異常の3つの要素が関与しているとされる。
従来の治療法としては、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤や、免疫異常を抑えるステロイド外用薬が使用されてきたが、これらには効果の限界や副作用の問題があるそうだ。
大塚先生は2018年以降、アトピー性皮膚炎の治療が大きく変わったことを強調。
生物学的製剤(注射薬)が4種類、JAK阻害剤が内服と外用を含め3種類登場し、これらの新薬は、従来の治療法の問題点(効果不足、副作用、塗り薬の負担など)を解決する可能性があることが示された。