有馬記念でJRA功労者「健さん」馬券来るか!? プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.72

有馬記念でJRA功労者「健さん」馬券来るか!? プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.72

 JRAのCMの中でも名作と言われているのが1993年に高倉健と裕木奈江が出演したシリーズだ。記憶に残っている方も多いと思う。

 私は当時大学生で日曜日は百貨店でバイトをしていたのだが、午後になると売り場の社員さんたちに頼まれて馬券を買いに行っていた。それが重要な仕事だった(もう時効だ)。それまで競馬にはまったく興味もない私だったが、そうなるとついでに自分も何か買いたい。でも知識がない。そんなとき「JRAのCMに勝ち馬のサインが出ているんだよ」と私に吹き込む百貨店の社員がいたのである。

 もう古典に近いこの都市伝説だが、ワクワクした私は「半信半疑」でさっそく試しにCMを見てみた。

 すると「菊花賞」というレースのCMで、高倉健がカラオケボックスのステージで唄っていた。出馬表を見たら「ステージチャンプ」という馬が出ていた。この馬から適当に買った。そしたら9番人気にもかかわらず結果は2着。的中してしまった。

 衝撃は次週の「エリザベス女王杯」だ。高倉健がコロッケを買おうと店先でおばちゃんと話している。メニュー表が一瞬映る。肉眼ではわからないがコマ送りで再生して見たら「~フライ」という文字があった。コロッケだからフライなの? と出馬表を見てみると「ノースフライト」という馬が。ここから買ってみた。5番人気のノースフライトは2着に飛び込んできた。1着の馬も大穴で馬連は大荒れで250倍ついた。この話、トークライブで話したら爆笑だったけど実際にそのCMの場面を見せたらお客さんは声を失っていた。

 そして年末の有馬記念。CMは高倉健が裕木奈江と話している。娘が自立して家を出るのだ。CMもラストだけに感動的な内容。そして最後に健さんが叫ぶ。

 「競馬場で会おう」。

《競馬場で会う→競馬場で久しぶりに再会する→感動のラスト》。私はそう予想した。出馬表を見ると「トウカイテイオー」という馬が出ていた。この馬、調べてみると1年前の有馬記念に1番人気で惨敗してレース中に骨折、休養していた。1年ぶりに出走してきたのだ。迷わず買った。テイオーと「競馬場で会おう」と。競馬に詳しい人には「1年ブランクの馬が勝負になることはありえない」と言われた。論外だと。実際、人気も落ちていた。

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