JR有楽町駅前にある東京交通会館は、東は北海道から西は福岡まで全国のアンテナショップが入居し、ご当地フードを求める大勢の人でにぎわう。
そんな交通会館の5・6階には、地方移住を希望する都会人をサポートするNPO法人「ふるさと回帰支援センター」がある。2002年の設立当初、1カ月あたりの移住相談件数は10~20人くらいだったが、今ではコンスタントに1000人前後が訪れる。移住希望者だけでなく全国の地方自治体も頼りにする存在になっている。
Jタウンネット編集部は2014年12月、同センターを訪れ、ふるさと回帰運動の先頭に立つ高橋公代表理事へのインタビューを行った。高橋代表理事は若者や子育て世代を中心に「都会よりも田舎に希望があると感じる人が増えている」と語る。
ふるさと回帰支援センター代表理事・高橋公さん(編集部撮影) 田舎を選ぶ若者は人間的な魅力がある――地方移住といえばシニア世代のイメージが強かったですが、相談者の年齢は様変わりしているそうですね。高橋 従来はどちらかといえば50・60代が多く、特に2008年頃までは60・70代が多かったですね。ところが昨年は40代が半分以上以下が60%以上。東日本大震災発生以降、とりわけ子育て世代が増えています。またリーマンショックで若者がぐっと増えました。あの頃は57~58%くらいの就職率で、あぶれた人たち、自分の希望する職に付けなかった人たちが地方に向かいました。意外にも彼らは高学歴が多く、東京大学や京都大学はざらにいます。有機無農薬の野菜を作りながら地方で頑張っているなど、地域に新たな発想を持ち込んでいる。そういう傾向があります。――国立大学トップの東大・京大ですか。高橋 田舎暮らし希望者は、金儲けではなく、別の価値観で生きる人が多いです。私から見ると非常に好ましい傾向で、人間的な魅力のある人が多い。田舎に戻るというとマイナスなイメージがありましたが、「ちょっと東京でうまくいかなくて...」というのがなくなりました。普通の人が普通のこととして田舎暮らしを楽しむ時代になっている。