■王道・ジャンプの主人公
週間少年ジャンプのモットーである「友情・努力・勝利」。
『 幽☆遊☆白書 』には作品そのものより、この主人公・浦飯幽助自身にそのすべてが詰まっている。
友人でもありライバルでもある桑原和真とは、喧嘩のやりあい・けなしあいの日常だが、彼の命が危機にさらされた時には涙も怒りも絶望もすべてをあらわにした。蔵馬や飛影のことも、かつては敵だったという過去がなかったかのように、幽助は気持ちを許している。
忘れがちだが連載開始当時、彼は中学二年生。学校生活は「努力」の存在どころか、「どうしようもない」の極みである。しかし、霊界探偵になった時には母・温子や幼馴染・螢子の涙を目にし、何としてでも生き返るために、あちこちを全力で掛けずりまわった。更に力を持った敵を目の前にしたときの「絶対に倒してやる」という勢いは、「努力」も「野心」も超えたゆるぎない魂を生み、勝利を掴む。「これぞ王道少年漫画」の勢いを突き進まんばかりである。
■皆が幽助に惹かれていく
幽助の性格には全くといっていいほど「裏」というものがなく、良くも悪くも「表」しかないといっても過言ではない。 敵の本拠地にもコソコソということなどは無縁に堂々と踏み込んでいき、バカ正直が故に敵にも簡単に捕まり、嘘をつくことが苦手な様子もみえる。
しかしこの「真っ直ぐさ」は幽助の最大の魅力でもあり、味方も敵も取り込んでこんなにも多くを虜にさせる主人公はそういないだろう。