韓国警察「朴槿恵批判ビラ」に令状なしで捜索…市民は「ドッグフード散布」で抗議

| デイリーNKジャパン
韓国警察「朴槿恵批判ビラ」に令状なしで捜索…市民は「ドッグフード散布」で抗議

日本では籾井NHK会長の言動やテレ朝・報道ステーションでの「古賀VS古舘バトル」をはじめ、各メディアの安倍政権との「距離感」が問題視されている。一方、韓国では朴槿恵政権が、より直接的に権力を行使して「政治的表現の自由」の抑え込みにかかっている。


ソウル警察庁の前でドッグフードをまいて抗議するパク・ソンス氏。掲げた垂れ幕には「韓国の警察は金正恩に尻尾を振る北朝鮮保衛部と同じ」と書かれている©Chamsori
圧力で「会社つぶれる」

朴槿恵大統領を「第2の全斗煥(軍事政権時代の大統領)」と舌鋒鋭く批判する韓国の画家・洪成潭(ホン・ソンダム)氏。朴大統領を風刺した作品をドイツで展示しようとしたところ、展示会の直前になって運送会社から搬送を拒否された件は、デイリーNKジャパンでも報道した。

洪氏は7日に韓国CBSラジオのニュース番組に出演。その中で「絵を運んでくれるはずだった汎洋(ポミャン)海運は搬送の当日、重役会議を開いて『拒否』を決めたようだ。搬送を引き受けたら会社がつぶれてしまうとの判断だったらしい」と語り、運送業者に外部からの圧力があったことを示唆した。

こうした圧力の対象になるのは、洪氏のように社会的に影響力のある人物だけではない。一般市民が朴大統領を批判するビラをまいたという理由だけで、警察の捜査を受ける事態が多発しているのだ。

5日付の京郷新聞によると、首都圏・京畿道(キョンギド)の一山(イルサン)警察署は朴槿恵大統領を批判するビラを撒いた容疑で40代男性の自宅を家宅捜索し、自宅からビラ400枚を押収した。

警察の調べに対し、男性はビラをまいたことは認めているものの、任意同行は拒否。警察は後日あらためて出頭するよう要請しているという。

また、ニュースサイト「ノーカットニュース」は6日付で、大田(テジョン)市西区で朴槿恵大統領を批判するビラ約200枚がまかれ、警察が捜査に乗り出したと伝えている。

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