ドローンは一般のひとにとって“モノを空に飛ばすこと”を容易にした。そして、ドローンによって可能になったのは空撮ばかりではない。食糧や医療品の空輸さえできるのかもしれない。
内戦で困窮しているシリアのひとたちにドローンで物資を送ろうという人道的プロジェクトが、クラウンドファンディングのIndiegogoで資金を募集中なのだ。
■ ドローンで物資を投下する
現在日本にはシリア国内の詳しい情勢が伝わってきているとはいいがたい。このプロジェクトの創設者であるMark Jacobsen氏によれば、シリア国内では武装勢力が一般市民に対して医療と食糧の供給を絶つ戦術を行っている場所もある。現在シリアには60万ものひとがアクセス困難な地域で苦しんでいるという。
彼は、昨年アメリカ空軍の輸送機パイロットとしてトルコ東部のシリア難民施設を訪れたとき「なぜアメリカ政府は空からの物資の投下することすらやってくれないのか」と質問された。もちろんアメリカがそれをやらないことには理由がある。シリアの紛争地帯上空に有人飛行機を飛ばすことは非常に危険だからだ。
しかし彼は、小型のドローンを数多く送り込めば、十分な物資の投下が可能なのではないかと思った。そして、このプロジェクトを始めたのだ。昨年は技術的な開発を行って、今年の3月には練習段階に入った。カリフォルニアでシリア人やイラク人のグループにドローンの操縦方法を教えたという。
すでに技術的な準備はできている。あとは資金を集めるだけだ。