イタリア・ミラノで開催中のEXPO Milano2015(ミラノ国際博覧会)に、なにやら変形したキューブ状の建物。三角形の壁や天井部分にはグリーンの水が通る透明の水路が幾つもあり、とっても涼しげ。博覧会会場のメイン通り交差点辺りで見ることができるのだが、これなんなのでしょう?答えは“キャノピー”、要は庇(ひさし)だ。
だが、ただの庇ではない。名前は『Urban Algae Canopy』。Algae=藻類の生態をデジタルで制御する最新システムにより都市をエコにするという、とっても志が高い庇なのだ。
■ 太陽光で繁殖する藻類の生態を利用
実物大のプロトタイプであるこのキャノピー、製作はイギリス・ロンドンを拠点とする建築系デザイン会社、ecoLogicStudio。目的は、“エコな都市建築物の新ビジョンを提案する”ことだ。
ポイントは、前述の壁や天井部分。材質は、ETFE(フッ素樹脂)を皮膜加工したもので、3層構造などで高い透明度と耐久性を実現。中には、極小の藻類が入った水溶媒が通る水路がいくつもある。
藻類は、ご存じの通り、太陽の光で光合成をして育つ。なので、例えば太陽が昇りキャノピーに日光が差すと、藻類が光合成をして繁殖するため水溶媒は一気にグリーンになる。これにより、キャノピー内がシェード(日陰)となり、中にいる人はとっても快適に。藻類の生態をうまく活用できるのだ。
■ 人の動きで水中の藻類の量も管理
極小の藻類が入った水溶媒が壁や天井に流れる量は、デジタル技術との組み合わせでコントロールが可能だ。