【アニメの経済学】製作委員会方式とは?

| あにぶ
けいおん!BD-BOX(C)かきふらい・芳文社/桜高軽音部

『ラブライブ!』のベストアルバム週間1位の記事で、キャラクターユニットとしては『けいおん!』以来だという話をしましたのが、アニメがヒットすることはよいことなので、ちょっとアニメを取り巻く経済について考えてみたいと思います。

具体的には、今のアニメがどういうメカニズムで利益を上げていて、続編や劇場版が作られているかについて考えます。利益が上がらなければ、アニメは作られませんし、本数も減ってしまいます。

■昔のアニメの利益の出し方

みなさんが小さいときに見ていたアニメや、今でも小さいお子さん向け(かつ大きなお友達向け)のアニメの場合、簡単にいうとアニメは30分のおもちゃのPVです(これは特撮にもいえます)。

わかりやすい例だと、どんな話でも1話完結で最後はお約束のロボットで敵を倒すというあれです。制作会社はおもちゃメーカーと組んで、そのロボットのおもちゃを売って利益を出します。

従ってロボットの出ない回などとんでもない・・・。次々と新しいロボットを出して、ご両親やおじいさんおばあさんに買わせるわけです。

原作のある場合はおもちゃではなくマンガ本だったりラノベだったりします。とにかく、アニメはあくまでほかの関連商品を売るためのPV、あるいはスポンサーの商品のCM媒体だったのです。

かつてはアニメ化される際に、「大人の事情」で、マンガでは変身しないヒロインが、変身して戦うバトルもの(全くの別物)になってしまったりしました。なぜって、変身グッズや武器のおもちゃが売れないからです。

■今のアニメの利益の出し方

しかし、子どもが減ってアニメの時間に見てもらえなくなると、当然関連グッズも売れなくなります。合わせて、アニメが好きな世代が大人になったことによって、ここで紹介されているような「深夜アニメ」も増えました。毎回ロボットを出してそのプラモを売るというのもできないですし、ストーリーが限定されて深みが出ません。

そこで考え出されたのが「製作委員会方式」です。簡単にいうと、複数の会社が出資してアニメの製作費用をねん出して、儲けは山分けするということです。1社当たりのリスクが減るので、複数の出資者が見つかればアニメが作りやすくなります。

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