飲食店トイレから洗剤や芳香剤を持ち出す「備品泥棒」急増の実態|万引きGメンの事件ファイル

飲食店トイレから洗剤や芳香剤を持ち出す「備品泥棒」急増の実態|万引きGメンの事件ファイル

 ここのところ、万引きや内部不正のみならず、備品などを持ち去る迷惑客について相談されるケースが増えてきた。その被害は軽微で、なんともチンケな犯行であるが、捕らえられれば罪に問われる立派な犯罪だ。今回は、知られざる備品泥棒の実態を紹介したい。

●アメニティ狙いで棚の中の在庫まで持ち出されるように

 昨年末、東京の下町で焼肉店を営む友人から相談を受けた。トイレで保管している店の備品を持ち去る常連客がおり、対応に苦慮しているというのだ。その被害は数年に渡り、はじめこそトイレットペーパーがなくなるくらいの被害であったが、改装を機にトイレのアメニティを充実させると棚の中にある備品の在庫まで持ち出されるようになったらしい。

 さほど大きな被害ではないものの、定期的に持ち出されてしまえば、その損失は見過ごせない。犯人を特定するべく、店の出入口に設置された防犯カメラの映像を検証した結果、近所に住む老夫婦の犯行であることが判明。常連客であるし、警察沙汰にするまでもない話なので、有効な対応策を教えてくれというのである。

 このような犯行は、スーパーやショッピングモールをはじめ、ホテルや飲食店などでも増加傾向にある。トイレ備品のみならず、食器や調味料などを持ち出す者まで存在しており、店内の装飾品を持ち出される被害も少なくない。ちなみにスーパーなどでは、菓子や飲料などについた景品やパン製品の特典応募シールだけを持ち去る被害が頻発しており、その対応に苦慮している店は多い。

 大きな被害を生んでいることは明らかであるし、他店で犯行に及んでいる可能性を考えれば、近所に住む人とはいえ警察に相談するべきだろう。そう進言すると、大きな騒ぎにはしたくないので、秘密裏に捕捉してくれと頼まれた。なかなか聞かない話であるし、さほど難しい事案でもなさそうなので、喜んで引き受けることにする。

 年明けしてまもなく、犯人と思しき老夫婦から予約が入ったという連絡を受け、ひとり現場に出向いた。トイレにおける目視での現認は不可能なので、在庫が保管されている棚の中にカメラを仕掛けて、明確な証拠を押さえることにする。監視対象者が不審な動きをみせれば、早急に映像を確認して、それを証拠に声をかけるという算段だ。

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