化石エネルギーに替わる代替エネルギーとして自然エネルギーが注目されており、その代表格は太陽光発電である。ソーラーファームと呼ばれる大規模ソーラーパネルによる発電はドイツでは進んでおり、日本でも東日本大震災を境に注目され、全国各地に設置が進んでいる。ほぼ無限といえる太陽光エネルギーを利用する太陽光発電はエコではあるが、その利用については様々な制約があり、これまで使ってきた化石エネルギーを純粋に代替できるかというと、かなり疑問符がつくと言わざるをえない。
■ 太陽光発電の課題
太陽光発電に限らず、発電した電気はすぐに使う必要がある。現在のバッテリー技術では電気を貯蔵することは限定的であり、発電所のような大規模な施設での貯蔵は実現されていない。唯一あるとすると揚水発電、余った電力であらかじめ高い位置の湖にポンプを使って水をくみあげ、必要となった場合に再び水を放水して発電するという、位置エネルギーを利用した貯蔵方法だけだ。基本的には電気は作ったらすぐ使わなければならない。
化石エネルギーを使う火力発電はきめ細かな制御が可能であり、電力需要にあわせて運転を制御することで、効率よく供給することができる。原子力エネルギーは制御はできるものの火力発電と比べてその制御はマイルドであり、そのため余剰となる深夜電力の割引があったほどだ。
一方の太陽光発電はその発電量は日照にまかされており、まったく制御が効かない。まさにお天道様次第、という状態である。電力の需給バランスは高度にコントロールされており、予測がつかない太陽光発電は、実は電力会社にとっては悩みの種であり、電力の引き受けを断るほどにまでなっている。
■ エネルギー貯蔵セルとは
使ったらすぐ使う、という発電の問題を解決するのが、太陽光によるエネルギー貯蔵セルである。太陽光発電は日照を電気に変換するものであったが、このエネルギー貯蔵セルは太陽光によりそれ自体に電力を貯める、つまり充電するようなイメージだ。そのためすぐに利用する必要はなく、必要になったときに初めて利用すればよい。