遠い未来「光」がなくなる?20億年で宇宙のエネルギーが半減 (1/2ページ)
今見上げる夜空に輝いている星々は、遙か昔から変わらずに輝いてきたし、これからも永遠に輝き続ける、と思わせてくれる。
しかし、科学者達の観測では、宇宙もゆっくりだが確実に死に向かっている姿が見えたようだ。
科学者の一人はその姿を、永遠の眠りに就くことを待ちながらソファでまどろんでいる老人のようだと表現した。
世界の100人以上の科学者たちがつくる研究チームは、何を見たのだろうか。
■ ソファでまどろみかけている状態の宇宙
研究チームが調べたのは、オーストラリアや米国、チリなどの世界7箇所にある天体望遠鏡で観測したデータと、地球の軌道上から観測している宇宙望遠鏡のデータだった。
集められたデータは、20万以上の銀河から届いた21種の異なる波長域のエネルギーだ。これは「Galaxy and Mass Assembly Survey、GAMA」と呼ばれる宇宙の進化を調査するプロジェクトの一環として行われた調査だ。
その調査の結果、宇宙が放射する全ての波長のエネルギーの量が、20億年前の約半分に変化していることが分かった。つまり、宇宙のエネルギーが徐々に減少していたという。
現在の宇宙に充満しているエネルギーの大半は、ビッグバン直後に生成されたものらしい。そこに、恒星から水素やヘリウムなどの元素が核融合などで放出されたエネルギーが追加されてきている。
その放出されたエネルギーは、宇宙の塵や他の星にぶつかるまで進み続け、そのほんの一部が望遠鏡に届いているのだ。
実は1990年代後半から銀河が進化を続けるペース(つまり星が形成されるペース)が減少していることは知られていたらしいが、実際に具体的な観測データとして確認されたのは今回が初めてだという。
このことで、宇宙が死に向かって衰退していく速度も割り出すことができた。既に誕生から138億年たっている宇宙だが、すでに死に向かってまどろみ始めた状態だという。
これを研究者の一人であるSimon Driver氏は穏やかな死を迎えようとしてソファに横たわり、毛布を被ってまどろみかけている老人として表現している。