日本と海外のランチマナーの違い! 日本「お先にいただきます」海外「揃うまで待つ」

学生の窓口


忙しい社会人。一時間しかないランチタイム。5人でランチ時に外食をしたら、「全員の食事」が運ばれてくるまで食べ始めるのを待ちますか? それとも、例えば二人分の食事が先に出て来て、残りの3人の食事が出るまでに時間がかかりそうな場合、「お先に失礼します」とひとことお断りを入れた上で、先に食べ始めますか?

■日本人は「時間」を優先する?

日本人同士の場合、そこは暗黙の了解で「お先に失礼します」と先に食べ始めることも多いようです。先に食事が運ばれてきた人が食べ始めるのを遠慮している場合は、周りが「冷めてしまうから、お先にどうぞ」なんて声をかける場面もよく見かけます。そう、日本人同士の場合、平日の、つまり仕事の合間のランチに関しては、気心が知れている同僚同士の場合、暗黙の了解で「時間優先」とされていることが多いようです。どう頑張ってみても、昼休みは一時間しかないのですから、「みんなの分の食事が出るまで食べ始めない」という「マナー」よりも「時間」が優先されるのですね。

「仕事」は時間との闘いだったりもしますし、そこはランチ時であっても無意識的に仕事や時間を優先的に考えているともいえます。でも実はこれ、「日本人的な感覚」だったりします。

■欧州の人は「みんな揃って」を優先する?

その証拠に、来日した欧州人と日本人の同僚がランチをする際は、たとえそれが取引先ではなく「身内」の関係(例えば日本の本社と海外の支社という関係)であったとしても、欧州人はランチの際「全員のランチが出てくるまで食べるのを待つ」人が多いです。「食事は全員の分が出てくるまで食べ始めない」というマナーを守っているわけですが、全員の食事がそろってから食べ始めるとなると、ランチタイムはお店が混んでいることも多いことから実際問題、けっこう時間がかかったりします。それで同席している日本人はハラハラすることになります(笑)フランスやイタリアなどはランチ後の5分や10分の遅刻は遅刻のうちに入らないという感覚だったりしますが、日本はそうもいかないため、やはり時間は気になりますよね。5人でランチに行き、5人のメインが出てくるまで全員食べ始めず、全員のデザートが出てくるまで誰も食べ始めず、さらに全員のコーヒーと紅茶が出てくるまで待つ……という状況が続くと「本当に1時にオフィスに戻れるのだろうか」と本当にハラハラさせられます(笑)

が、どうもハラハラするのは日本人、または日本生活が長い人だけのようです。欧州人はゆっくりとランチを楽しみ戻りの時間をさほど気にしている様子もありません。まさに文化の違いですね。

このことについて欧州人は「日本でみんなでランチをしたら、みんな先に食べ始めていてビックリ!」と言いますし、日本人は「欧州人は、ランチもノンビリで優雅でいいですねえ」なんて言っていたりします。そして筆者に言わせると、どちらの発言にも「嫌味」のニュアンスがたっぷり含まれているように感じます(笑)つまり欧州人からしたら「マナーを守っていない」ことを遠まわしに言っているわけで、日本人からしたら「仕事や時間のことを考えないでノンビリしている」というわけですね。

■あらかじめ説明するのが吉!

さて、変なイライラ(「時間通りオフィスに戻れるかしら?」)に悩まされたり、上記のような変な嫌味合戦にならないためには、ランチの前に、または遅くてもランチのスタート時に「日本でも本来は全員がそろうまで箸をつけないのがマナーではあるんですが、なにせ仕事の場合ランチは1時間しかありませんし、この時間帯はお店も混んでいますので、お食事が全員同じタイミングで出るかも分からないですし、こういう場合は日本では先に食べ始めたり、先に食べ終わった人からオフィスに戻ったりしているんですよ」と、少々くどいですが具体的に説明をしておくといらぬ誤解が防げたりします。

「文化の違い」は口に出して説明しないとなかなかわかってもらえなかったりするのですね。逆に、口に出して説明をすれば分かってもらえることも多いのですから、コミュニケーションをとることがやはり大事だといえるでしょう。

それにしても、「日本人は団体行動が好き」「日本人は『みんなと一緒』が好き」なんて世界では思われていたりしますが、忙しいランチ時は意外と単独行動(先に食事が来たほうが食べ始める、食べ終わったら先にオフィスに戻っている等)が暗黙の了解で認められているのは、考えてみたら面白いですよね。もちろんそれはみんなが携わっている「仕事」を大事にするという姿勢から来るものなんですけどね。

ちなみに日本の生活と欧州の生活の両方を経験した筆者は、週末やオフの日などはそれこそ半日を使い切ってしまうような「のんびりランチ」が好きですが、仕事中のランチに関しては「日本流」が好きだったりします。なにも仕事が沢山待っていると分かっていながらノンビリしなくても…なんて思ってしまいますが…みなさんはどう思われますでしょうか。

サンドラ・ヘフェリン

プロフィール/ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴17年。日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、「ハーフといじめ問題」「バイリンガル教育について」など、「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。

「日本と海外のランチマナーの違い! 日本「お先にいただきます」海外「揃うまで待つ」」のページです。デイリーニュースオンラインは、日本と海外の違い海外海外などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る