百田尚樹の新書よんでみた:ロマン優光連載38 (2/3ページ)
かんなクズは薄っぺらい奴ぐらいのニュアンスにしかならないけど、人間のクズは完全に人格の全否定だし、悪の烙印を押しているようなものですもの。言葉を大切にしているはずの小説家が本気でこんなことを言ってるとしたら全然大切にしてないとしか言えないし、あげ足とりだとしたら品性に疑いを持たれるような話で。まあ、だいたい百田さんの話は「あいつらだってやってるから私は悪くない」とか「私がやってることは正しいけど、あいつらがやるのは悪」みたいなことが多いので、まあ平常運転の百田さんですね。
(現憲法のままでは)「嫌なケースを考えると、日本人を殺そうとしてる他国民を撃ち殺した場合、彼は国内法により殺人罪で告訴される。そんなバカな、と思われるかもしれないが彼を告訴する人権派弁護士が現れる可能性は100パーセントある。」(「」内、本文215Pより)ということを書かれていた百田さん。こんな極論言っても意味ないし、バカでしょ。現在の憲法下でそういうことが起こるシチュエーションを考えてみるに、さすがに他国に侵略行為を受けて交戦中の出来事なら、どう考えたって受理されるわけがないし、そんな頭のおかしな弁護士は世間の怒りをかうだけでしょう。日常で起こった出来事だとしても、別に弁護士が訴えるような話ではなく、司法警察が扱うでしょう。本気で言ってるなら、日本の司法をなめすぎです。「冗談だ。」とか言うかもしれませんが、百田さんは感情にまかせて思いつきレベルのことを声高に言いたてて、それが世間に受け入れられたら論客ぶって、非難されたら「冗談や。冗談のわからんやつやな。」みたいなことをいって逃げてるようにしか思えないんですよ。私はそういう百田さんのセコさがうかがえるところが嫌いなのです。
この本にも一カ所だけ感心したところがあります。34Pに書いてある「もしあなたが、自分が悪いように誤解されていると思っているなら、その自己認識そのものが間違っているのではないかと思い直してみることを勧める。」という一文です。私自身は誤解や曲解からくる悪評価というものは存在すると信じていますが、百田さんがそう思ってらっしゃるなら、ご自身に対する批判的評価を全て受け入れることをお勧めしたいですね。