アニメ「艦これ」に対する批判と期待 (1/2ページ)
今月、パシフィコ横浜にて開催された第二回艦これ観艦式にて、『艦これ』アニメの劇場版制作決定が発表され、話題となっている。しかし、今年の1月より地上波で放映された『艦これ』のアニメの「出来」に関して、ネット上の一部で辛口な意見が噴出しているのも事実である。
しかし、こういった批判には、どうも違和感があるといわざるを得ない。株主総会でアニメ「艦これ」についての質疑の際、「放送終了時にネガティブな感想も多いのでは?」という質問に対し、「思ったほど売れなかったが、売上が20億円を達成したので2期も頑張りたい」とコメントしており、ネット上の声に反して、セールスは順調であることが伺える。それでもなお、そういったユーザーの声に配慮し「ユーザーの期待に応えたい」という言及はしっかりなされており、アニメ2期の制作決定や劇場版の制作決定なども、その意欲の現れといえるだろう。
原作にあたるゲームには、設定はあれど大筋のストーリーは存在しない。「艦隊これくしょん」というだけあり、何百種類の日本海軍の軍艦(最近では世界の軍艦も入るが)をイメージした“艦娘”の中から、自分の気に入った“艦娘”を選んで育成。強くなったり、活躍するところを、様々なイベントやミッション、図鑑、設定の流れから、ユーザーそれぞれが想像し、ゲーム内で実現していく事が、大きな楽しみである。つまり、自分の好きな艦娘こそが主人公であり、脇役も自分で配役ができる一種のストーリーシュミレーションゲームとしての側面を持っているのである。
そういった自由な疑似体験に満ちたゲームが原作となれば、公式のアニメ化の際には、ユーザーのプレイスタイルとの違いや自分の愛でている艦娘の扱いが良くない・・・などの不満が噴出するのは、「艦これ」だけに限った話ではない。多数の女性キャラが登場し、ユーザーが選んで遊ぶタイプのゲームやコンテンツは、どうしても一部のヘビーユーザーが置き去りになってしまう。それは、最大公約数を追求しなくてはならない「アニメ」と、完全に各ユーザーにあわせてカスタマイズして遊ぶ事の出来る「ゲーム」との媒体の差であり、そこで一部のヘビーユーザーが不満を持ってしまうのは、ある意味仕方が無いことなのかもしれない。