歯科医に聞く、むし歯は早期なら修復できる! (2/3ページ)
エナメル質という歯の表面が酸によって少しずつ溶かされるので、透明感を失って濁った白色や薄い茶色に見えます。歯の表面には神経が通っていないので、この時点では痛みなどの自覚症状はありません。
この段階では、溶け出した歯のエナメル質をだ液が修復する『再石灰化』という作用で、むし歯の進行を止めて健康な歯に戻すことができます」(江上医師)
(2)、(3)、(4)が当てはまる人
「いずれも、むし歯が歯のエナメル質の内側にある『象牙質(ぞうげしつ)』という部分まで進んでいる状態です。
再石灰化では歯の内部まで修復することはできないので、歯科医院で治療する必要があります」(江上医師)
(5)、(6)、(7)が当てはまる人
「むし歯は象牙質のより内部へと進行し、『歯髄(しずい)』と呼ぶ神経や血管がある組織にまで達しています。一般に『歯の神経』と呼ぶ部分です。
歯髄は痛みを感じるだけでなく、歯の内部へ栄養を供給する、むし歯菌が体内に侵入するのを防ぐなどの役割があります。歯髄でむし歯菌を防御できなくなると炎症を起こし、ズキンズキンと激しく痛むようになります。
中でも、冷たい飲食物よりも温かいものに敏感になるので、風呂や布団に入って温まる、また、お酒を飲む、運動するなどで血流がよくなると頻繁に痛みます。
治療で歯髄(神経)をとって痛みを抑え、むし歯菌があごの骨まで侵入するのを防ぎます」(江上医師)
(8)、(9)、(10)が当てはまる人
「歯のほとんどが溶けて根しか残らない、むし歯の末期の状態です。神経も死ぬので痛みを感じなくなります。
9番の白くてドロドロしたものの正体は膿(うみ)です。これは細菌と戦った白血球などの死骸(しがい)で、口臭のもとになります。
むし歯菌が歯ぐきや歯を支えている骨まで感染する恐れがあるため、歯を残すことは難しく、抜歯します」(江上医師)
歯の変化をチェックする場所について、江上医師はこうアドバイスします。
「『歯と歯の間』、『歯と歯ぐきの境目』、『上の歯と下の歯のかみあわさる面』の3カ所は、歯ブラシが当たりにくいのでむし歯になりやすい部位です。