戦前の日本戦艦を見学できるタイ海軍「プラジュンジョムクラオ要塞」に潜入 (2/2ページ)
メークロン号の中には自由に入ることができる。120ミリ砲や20ミリの機関銃などに直接触ることも可能だ。展示用に修正された箇所は少なく、落ちたら骨折必至なほど急な階段や、頭をぶつけたら出血確実な低い天井などを抜けながら、触りたい放題、いじりたい放題である。

機関銃も実射はできないようになっているが、砲座が回転するなど遊び放題だった

120mmの大砲の後部。兵器に触れ、訪問していた子どもたちも大喜びだった
船橋にも入れ、操舵室なども見学できる。残念なのは就航当時の状態ではなく、退役時の状態なので、操舵室には電子機器など後付けで設置されているものも多く、時代を感じにくい部分がある。

急な階段を登って操舵室を見学
それでも十分に楽しめる。マニアだけでなく、子どもにも大ウケ間違いなしだ。子どもを機関銃で遊ばせていたタイ人の父親に、この船は日本製であることを知っているか訊いてみた。
「そうなの? 説明の看板に書いてあったような気がするけど」
と、あまり興味はない。彼らはここへはラマ5世の銅像への参拝と、メークロン号の隣にあるレストランへ食事に来ただけだと言った。
そのレストランは海軍士官が経営するシーフード料理店で、人気があってバンコクの都心並みに来客が多い。河口にあるので川幅も広く、晴れている日は見晴らしもいい。

シーフードレストランではエビの炭火焼きなどが楽しめる。写真は「イカのカレー炒め」
日本人にはメークロン号の存在がこの公園をより歴史的なものに感じさせるのだが、タイ人にとってはひとつの日帰り散策スポットなだけのようであった。
(取材・文/髙田胤臣)