再生医療の扉を開く?ミトコンドリア病の幹細胞治療へステップ (1/2ページ)

FUTURUS

再生医療の扉を開く?ミトコンドリア病の幹細胞治療へステップ

ミトコンドリアの働きが低下することで起こる『ミトコンドリア病』。

アメリカでは毎年新生児の1,000人から4,000人が発症する、現在までに根治療法が見つかっていない難病だ。

先日アメリカでは、この病気の幹細胞治療への重要なステップとなる研究結果が発表され、関係者の期待を集めているという。自己を複製する能力とともに様々な細胞に分化する能力を持った幹細胞が、どのようにミトコンドリア病の治療につながるのだろうか。


■ 皮膚細胞から正常なミトコンドリアを持つES細胞を作製

学術誌『Nature』に掲載された論文で、米オレゴン健康科学大学のShoukhrat Mitalipov博士を中心とした研究チームは、ミトコンドリア病の患者から採取した皮膚細胞を用いて正常なミトコンドリアを持つES細胞を作り出すことに成功したことを報告。

このブレイクスルーにより、患者の病的な器官を置き換え、現在は不治とされる病気の治療を可能にする再生医療に扉が開かれることになるという。

Mitalipov氏は「治療を待つ、ミトコンドリア病を発症した新生児がいる家族に対し、今日私たちは、病気の治療は近い将来まで迫っている、言うことができる」と強調した。うまく適合しない器官や臓器の提供とは違い、遺伝子と細胞の治療を結合させた方法では、拒否反応が起こらない患者自身の健康な器官を作ることができるとのことだ。


■ 回収した細胞核をドナー卵子の細胞質とペアに

研究では、ミトコンドリアDNA変異を持つ対象者から皮膚細胞を採取。そして、その細胞核を回収し、健康なドナーの卵子から取り出した細胞質とペアにしたという。ミトコンドリアDNAを内部に含む細胞質は、細胞核を囲むゲル状の基質で、この技術を通じて正常なミトコンドリアを持つES細胞の作製した。

将来的に研究チームは、この方法を病気の器官を置き換えるために使うことを目指している。ひとつの細胞を取り出して変異を修正した後に増殖させ、この遺伝子的に正常な細胞を再び体内に戻すことで取替える方法だ。

「再生医療の扉を開く?ミトコンドリア病の幹細胞治療へステップ」のページです。デイリーニュースオンラインは、ネットなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る