U-18野球ワールドカップ開催中! 韓国、アメリカ、世界の高校野球事情は? (2/2ページ)
やはり、“兼業”が基本。アメリカでは高校スポーツの注目度は低い
アメリカの高校スポーツはシーズン制が基本ということはよく知られている。新学年となる秋はアメフト、サッカーなど。冬はバスケットやアイスホッケー、春から夏にかけては野球やテニスと、各々が希望したアクティビティーに参加する仕組みだ。
近年は通年で野球に取り組んだりするケースもあるというが、伝統的な基本はここ。それぞれ、勝利を目指すチームとは別に競技そのものを楽しむための「レクリエーションチーム」が設置されることもあり、スポーツとさまざまな関わり方ができる。まさに自由を重んじるアメリカらしいシステムだ。
高校単位では大きな大会も州大会が頂点であることがほとんどだが、6月に学年が終わるとサマーリーグがはじまる。こちらは選抜チームがしのぎを削るが、それでも注目度は低く、球場には親や家族が見に来る程度だそうだ。
アメリカの学生スポーツの本領は大学スポーツ。大盛り上がりの大学スポーツ界への育成段階という面も大きいのだ。
システム的に近い台湾、クリケット兼業のインド…
戦前の日本統治下では朝鮮、満州と同じく台湾代表として甲子園に出場していた台湾(チャイニーズ・タイペイ)の高校野球は、システム的には日本に近い。
台湾では日本ほどは盛んではないが、部活が学生文化としてあり、野球では王貞治杯、黒豹旗、玉山杯と三大全国大会が行われている。今回、U-18の代表チームも玉山杯の優勝校が来日し、台湾代表として戦っている。
サッカー王国・ブラジルの野球は、日系移民社会を中心に展開されており、ヤクルトの現地会社などがアカデミーを設立。アカデミーで腕を磨いた中学生が、高校で日本に留学し、甲子園を目指すという流れもある。
今回の大会には出場していないが、全貌が明らかになっていないインドの野球も面白い。出てくる選手は荒削りだがみんなパワフル。手投げで130キロを超える球を投げたり、クリケットの競技性(打者の後ろにある棒が倒されるとアウト)からどんな球も当ててきたりと、ポテンシャルは十分すぎる。
今夏、甲子園準優勝投手となった佐藤世那(仙台育英)も、中学時代にKボール日本代表としてインドでの世界大会に参加しており、「インド人は120キロぐらいのボールを素手で捕っていた」「インド人が本格的に野球をはじめたら相当強いと思う」とその秘めたポテンシャルを語っている。
世界各国の高校生が集う今大会。日本代表だけではなく、彼らのプレースタイルにも目を向ければ、熱戦がさらに面白くなるだろう。
(文=落合初春)
- スマホマガジン『週刊野球太郎』
- 『プロ野球コスパランキング』を掲載中! プロ野球選手の年俸を基に、本塁打数や勝利数の「値段」をランキング形式で発表。コストパフォーマンスの良い選手・悪い選手を徹底調査します!
- 公式サイト/スマホマガジン『週刊野球太郎』