人は友人に影響されやすい!自分も同じ物を買う可能性は60%増
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インターネット
日に日に便利になっていくオンラインサービス。最近は無料ゲームも流行していますが、課金するとより便利にゲームを進められるようになるものが大半。そんなことから、思わず課金してしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。
こうしたサービスについて、私たちはなにを買うかを自分で決めていると思い込んでいます。しかし最新の研究によると、実はネット上での買いものは、友人関係から強い影響を受けているのです。
きょうは『Science Daily』の記事から、有料サービスについての最新研究をご紹介したいと思います。
■友人と同じモノは60%も課金しやすい
まず、基本的なサービスを無料で提供し、より付加価値の高いサービスは有料で提供するサービスを「フリーミアム型サービス」といいます。
多くのフリーミアム型サービスはほとんどが無料会員で、会社の利益を担っているのは少数の有料会員です。そのため、どのようにユーザーが影響を与え合い、無料会員が有料会員になっていくかはとても重要なことなのです。
今回の研究では、友人が同じ商品を購入していると、ユーザーが有料サービスを購入する確率が60%以上も増加することが示されました。
一般的には、アイディアや行動をSNS内で拡散するためには、SNSで影響力がある特別な「アルファユーザー」が重要な役割を果たすといわれてきました。しかし今回、ミネソタ大学の研究によって、たとえ匿名の一般ユーザーでも、友人同士で大きな影響を与え合っていることがわかったのです。
SNS使用者の特性や行動は、集団のなかで似てくるといわれています。
理由については諸説あるようですが、仲間と興味のあることを共有したいと思うことなどが動機になっていると考えられています。こうしたメカニズムが、人を商品の購入に向かわせるのではないかという仮説が立てられているのです。
■友人少ないユーザーに影響力がある
また、今回の研究で明らかになったのは、それだけではありません。
今までは、友人の数が多いユーザーの方が、単純に影響力があると思われていました。しかし実際に調査をしてみると、友人の数が少ないユーザーの方がむしろ強い影響力を持っていたのです。
これは友人の数が少ないほど、人間関係の結びつきが深いためなのではないかと考えられています。オンラインサービスの世界でも、友人は量より質なのです。
自分自身の意志でそのサービスを購入するだけではなく、そのサービスのなかでできたコミュニティとその友人によって、購入するか否かが揺さぶられやすいというのは驚くべき事実です。
この機会に、使用している商品やサービスをどのようなきっかけで購入し始めたのか、考えてみるとよいかもしれません。
(文/スケルトンワークス)
【参考】
※Friends’ online influence increases ecommerce purchases 60 percent-Science Daily