英語の訛(なま)りってどんなもの? どこまで分からないもの?
英語にも、方言や訛りがあります。英語は世界中で話されている言葉なので、その方言や訛りはそれこそ無数にあるわけですが、タイプで大きく分けると「イギリス英語」「アメリカ英語」「オーストラリア英語」の3つになります。
■発祥はイギリスでも「アメリカ英語」が標準!
どれが標準かは分かりません。イギリスは英語発祥の地なので、最も正当な英語といえるでしょうが、世界で広く使われているのはアメリカ英語です。日本の学校で教えているのもアメリカ英語です。
なので、今はアメリカ英語が標準で、イギリス英語は、日本語でいえば京都弁のようなものと考えてもいいでしょう。同様にオーストラリア英語も方言と考えることができます。
例えば、「Are you coming today?」(今日来るのかい?) と言うとき、「イギリス英語」「アメリカ英語」「オーストラリア英語」の特徴が最も現れるのが、最後の「today」の発音です。
・アメリカ英語では、皆さんが学校で習ったとおり「トゥデイ」となります。
・イギリス英語では、トゥデイの「デ」が「デ」と「ダ」の中間の発音になります。
・そして、オーストラリア英語では、はっきりと「トゥダイ」となります。
なので、それを知らないアメリカ人がオーストラリア人に「Are you coming today?」と聞かれたとき、「Are you coming to die?」(死にに来るのか?)と聞こえてびっくりする、というジョークがあります。
■アメリカ英語は実は古い英語!?
イギリスでは、13世紀ごろから16世紀ごろにかけて、母音が変化するという現象が起きました。「大母音推移」といいます。
難しい話はさておき、この変化の途中で、アメリカへ渡った人たちが今のアメリカ人の祖先です。なので、今のイギリス英語へと変化する途中でアメリカに渡った人たちが、今でも古い英語の発音を使っているのだといわれています。
■オーストラリアには下町英語が伝わった!
オーストラリア英語は、またちょっと違った事情で生まれました。イギリスはロンドンの下町の言葉が伝わったとされています。「Cockney」(コックニー)と呼ばれる方言です。
映画『マイ・フェア・レディ』でイライザが最初に話していた言葉がコックニーです。『ハリー・ポッター』のハグリッドが話している変な英語もコックニーです。日本語でいえば、コックニーは、コテコテの河内弁か、バリバリの江戸弁といったところでしょうか。
■アメリカ南部はドローンとした訛りになる!
アメリカ国内にも方言はあります。特にはっきりと分かるのが南部の言葉です。昔の西部劇でジョン・ウェインが話していた言葉、といっても若い人にはピンとこないでしょうね。アメリカの南部訛りのことを「drawl」(ドロール)といいます。カウボーイの言葉です。
あいさつの「Hello」(ハロー)は「Howdy」(ハウディ)。皆さんという意味の「You」は「Y'all」(ヨール)といった具合に特別な言葉もありますが、何といっても特徴的なのは、発音です。
その名のとおり、ドローンとしたしゃべり方をするのです。なので、「Howdy, y'all」 は、大げさに言えば「ハーウディ・ヨ〜ル」となります。
■訛り英語は日本人に理解できる!?
相手が丁寧に話してくれる場合、英語に堪能な人なら、だいたい聞き分けられると思います。実際、「TOEIC」という英語能力検定試験では、いろいろな国の人が話す言葉を聞き分ける試験が出されます。
ただ、最初はやっぱり「へ?」と戸惑って何回か聞き直すことになるでしょう。訛りだけでなく、その地方特有の表現や言葉が交じってくるからです。
例えば、「エレベーター」はアメリカではそのままですが、イギリスでは「リフト」といいます。パンツは、イギリスではそのままですが、アメリカでは「アンダーパンツ」、オーストラリアでは「アンディーズ」となります。
相手がバリバリ地元ネーティブで、訛りを直接ぶつけてくる場合や、地元の人同士で話しているときなどは、アメリカ人でも分からないということがあります。
以前、サンフランシスコ生まれの友人とニューヨークの街を歩いていたとき、地元のアフリカ系男性が会話しているのを通りすがりに聞いて、「何しゃべってるか全然分からない」と話していました。日本語でも東京の人に青森弁が分からないのと同じことです。
この他、アフリカ系アメリカ人の言葉や、フィリピンなどその他の英語圏の言葉も大いに訛っています。日本人は英語の発音が悪いといわれてへこむことがありますが、英語は国際語です。日本人の英語は日本英語として、胸を張って訛っていいのではないでしょうか。
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(金だらい@dcp)