【怖い話】某大手電機メーカーの部長のアポをすっかり忘れていたら「謝ってください」と言われた
長いことサラリーマンをやっていると大きな失敗をしてしまうこともありますよね。失敗しても決して逃げてはいけません。失敗をどう取り返すか、どうリカバリーするかで、その人の真価が問われます。意外となんとかなるものだったりしますから。
情報誌の編集部に勤務していたY氏は本日も遅めに出社しました。コアタイムが決まっていて、その時間さえ会社にいればあとは自由に勤務時間をコントロールできるというルールだったからです。
そもそも午前中の編集部にはたいてい誰もいません。締め切り前の深夜までの作業を考えると出社時間はどうしても遅くなりがちです。編集部の時計は午前11時30分を少し過ぎたところでした。突然、編集部の一番電話が鳴りました。
のんびりとした声でY氏が出てみると某大手電機メーカーの広報担当です。切羽詰まった様子です。どうしたのかと聞いてみると……。
「Yさん、どうしたんですか。本日11時に弊社のB部長のインタビューで来られるはずじゃないですか」
Y氏は顔面蒼白(そうはく)になりました。B部長のインタビューのアポをすっかり忘れていたのです。B部長は某大手電機メーカーでも花形部門を率い、業界でも有名な人物です。その大物のアポをすっぽかしていたのです。
「忘れていました」なんて正直なことはとても言えません。人間本当に切羽詰まるとナノ秒で頭が回転するものです。
「すみません。実は入稿した記事に問題があって、本日印刷工場からすぐに対処してくれと言われてまして。編集部に私しかいなくてですね。外に出られず、お電話をすることもできませんでした」と言い訳がすらすら口から出ました。
「それは……大変だと思いますが……」と広報担当者は不審そうな声です。
「誠に申し訳ありませんが、何とかインタビューの日時をずらしていただけませんか。午後にはこちらからご連絡を差し上げられると思いますので……」
その場は何とか収めてもらいました。午後2時過ぎに広報担当者に電話を入れ、新しくインタビューの時間をもらうことになったのです。Y氏は胸をなで下ろしました。インタビューが拒否されると雑誌のページに穴をあけることになりましたから。
Y氏がラッキーだったのは編集部に彼以外誰もいなかったことです。編集長はじめ編集部スタッフの誰にも彼のこの大ポカは知られずに済んだのです。
新しいアポの日時に某大手電機メーカーを訪問したY氏は、広報担当者から開口一番こう言われました。
「まずBに謝ってください」
応接室に登場したB部長にY氏が平身低頭謝ったのは言うまでもありません。
よその会社の広報担当から「謝ってください」と言われた経験なんてめったにないでしょう。もちろんそんなことあったら困るわけですが。
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(高橋モータース@dcp)