吸引力がウリのダイソンから、ふとん専用コードレスタイプ掃除機『V6 mattress』(V6マットレス)登場!
- タグ:
-
布団用
-
吸引力
-
マットレス
-
ポストモーターフィルター
-
フン

「吸引力の変わらない…」でおなじみのdyson(ダイソン)より、ふとん専用のコードレス掃除機『V6 Mattress』(V6 マットレス)が、2015年5月21日より発売中。これまで各メーカーのふとんクリーナーを使い比べてきた記者が、その魅力を検証する。
■ダイソン V6 Mattressの特徴は、吸引力と綺麗な排気
ふとんクリーナーの比較については過去の記事をご覧頂くとして、満を持してダイソンが投入してきた今回の一台は、やはりその吸引力を売りにしている。ふとん用のフトンツールが付属したコードレス掃除機。ダイソン「V6シリーズ」では、新たに高性能なポストモーターフィルターを搭載したほか、密閉性の高い製品設計で、0.3ミクロンもの微細な粒子やアレルゲンを99.97%以上捕えて除去し、室内の空気よりもきれいな空気を排出する「HEPAフィルトレーション技術」を実現。吸引力は従来機種と同様で、毎分最大11万回転の「ダイソンデジタルモーターV6」や風量を強めて微細なゴミを捕らえる「2 Tier Radial サイクロン」を搭載し、強力な吸引力を実現しているという。
中に入っているものを見ていこう。
本体、バッテリー充電器、フトンツール、ミニモーターヘッド、コンビネーションノズル、隙間ノズル、延長ホース。
そして、取扱説明書。
■本体の小ささ、軽さは◎!
本体サイズは144(幅)×208(高さ)×399(奥行)mm。重量は1.63kgと非常に軽い。ただしノズルが突き出た形で、重心が手前にあるので、持ち重りがする印象。サッと短時間掃除する分には大丈夫だが、何枚も布団を掃除しようとなるとやはり手首や腕、肩に負担となり、女性や高齢者にはやや気になる重さになってくるかもしれない。
小型で、小回りがきくのはとても良い。収納にも困る印象はそれほどなかった。
■まずは充電!
コードレス掃除機なので、まずは充電をしよう。
フルに充電する時間は約3時間半。稼動時間は約20分。(モーター駆動のヘッド使用の場合は17分間。) 1人分の布団を約5分で掃除するとした場合、 1~2人分の布団であれば、20分の間に掃除は完了するが、3~4人分を掃除しなければならないとなると、稼動時間は短く、掃除し終えないうちに充電が切れてしまう恐れがある。また、1回掃除を終えるごとに充電を忘れないようにしておかなければ、次に使う時にパワーが足りなくなる。
■ツール(各種ノズル)を、ダイソンV6 Mattressに取り付ける
用途に合わせてツールをパイプの先に取り付ける。ダイソン『V6 mattress』はその名の通りふとん掃除を主用途としつつ、ハンディクリーナーとして様々な使い方が可能。
カチッとはまればOK。
外す時はパイプについているレバーを押しながら取り外す。
■トリガーを引いて運転開始!
掃除機の運転を開始するには、握り手部分にあるトリガーを引く。充電池の消耗を抑えるための機構だろうが、掃除している間は引きっぱなしでなければならない。軽く触れる程度の力で押せるようになっているとはいえ、指でずっとトリガーを引いたまま掃除するというのも、何気にとても疲れる。慣れの問題だろうか。
■運転モードは2種類
通常モードと強モードの2種類のモードがある。
普通にトリガーを引いた状態が「通常モード」。「強モード」にするには、トリガーを引いたまま本体のフィルター後ろにあるMAXボタンを押す。LEDが青く光れば強モード。しかし、この「強モード」で稼動させた場合、充電のパワーは6分間しかもたない点に注意。いざという時だけ使うモードだから、ボタンも離れた位置に配置してあるのだろう。
■前モデルに比べて音は低減されたというが・・・
動作音については、通常モードでも結構なボリューム。強モードに関してはかなりうるさい印象。ハンディ掃除機らしからぬ音が響く。パワフルさの証明とはいえ、集合住宅などの場合は使用する時間帯に気をつけた方がよい。
ミニモーターヘッドには、ナイロンブラシがついており、ベッド、布団、ソファなどに入り込んだゴミを掻き取り、より多くのホコリやアレルゲンを取り除く。
このヘッドは、角度がつけられるようになっており、使う場所に合わせて動かして使うとよいだろう。ハンディタイプなので、布団だけでなく、カーブのあるソファなども掃除しやすいのは良いところ。
■さすがの吸引力! 大きなゴミと粉末状のゴミが取れる!
さて、肝心の吸引力である。いつも布団クリーナーで掃除をしている記者だが、布団を2回掃除したところ、綿埃と白い粉末状のゴミがごっそりと取れた!。「UVライトは効果的ではない」と、ライバルに挑戦的なCMを展開しているダイソンだが、なるほど、吸引力で根こそぎダニの餌とダニのフンを取り除くという彼らの主張に説得力を感じる結果だった。1度も掃除したことのない布団であれば、もっと取れると思う。
■しかし、メンテナンスのしづらさが気になる・・・
さて、吸引力に感動した記者が、一方で残念に感じたのはゴミ捨て時の操作である。クリアビンの中にゴミが溜まったら、ゴミを捨てる。
クリアビンの横にある赤いボタンを押すことで、ビンの底が開いてゴミが捨てられる仕組み。ダイソンは「簡単で清潔なゴミ捨て/ワンタッチでゴミを捨てることが出来る」としているが、実感は違った。
まずは清潔にゴミ捨てが出来ないこと。その理由は本体ごと、ゴミ捨てを行わなければいけない点にある。ゴミを捨てる際に、ホコリやアレルゲンとの接触を最低限に抑えるために、クリアビンをしっかりとビニール袋等で包んで空にするとあるが、どうしても捨てる時に周囲に飛び散り、本体外側に細かなホコリが付着するのだ。
もちろん、クリアビンは本体から外すことが出来る。クリアビンの横にある赤いボタンを1度押すと底が開き、もう1度押すと本体からクリアビンを取り外せる。しかし、真ん中にある緑色の部分(サイクロン部?)は、本体と一体となっており取り外せない。
そして、ここにかなりのホコリが溜まっているのである。
それを付属品のコンビネーションノズルのブラシなどで掃うように書かれているのだが……これは清潔に感じない。布団や部屋に使う掃除機のノズルを使ってクリアビンの内側を、それもせっかく取り除いたゴミの粉末を処理するのには抵抗がある。
記者は、本体のこの部分を掃除する際には別のブラシを使用。
またクリアビンをはずした後、取り外せないサイクロン部分にたまったホコリがちょっとした振動でこぼれ落ちたりする。ゴミ捨ては外で行うのが鉄則だと思うが、ちょっと地面に置いただけでも、周りをゴミの粉末で汚してしまうのだ。
そして、舞ったホコリはどうしても本体に付着してしまう。
水洗いにもどうやら対応していない模様。ふとん用クリーナーの大半が、ゴミのカップ部分と本体を完全に分離させることが出来、ゴミはゴミだけで捨てられる。そして、フィルターなどゴミカップ部分も丸ごと水洗い出来るものが多いのだが、ダイソン『V6 mattress』の場合は、クリアビンを湿った布で拭いて良いという記載はあったが、水洗い出来るという表記は見つからなかった。
■ホコリの飛び散りは、やはり気になる。
せっかく空気清浄機並みの排気を誇り、綺麗な空気が売りのダイソン『V6 mattress』だが、ゴミ捨て時にホコリが飛び散ったり本体に付着しては本末転倒。日本人ユーザーにはこういう細かな点が気になる人が多いと思うが、いかがだろうか。今まで、ほかの掃除機を使っていてあまり意識していなかったのだが、ゴミのカップやフィルターを丸ごと水洗い出来るというのは、やはり清潔感が断然違う。吸引したゴミが本体に付着することもなかった。
本体一体型でゴミを外で捨てなければいけないこのスタイルは、日々の使用においてなかなかのストレスを感じる。丸洗いも出来ず、大袈裟なようだが、集めたホコリをまた部屋の中に持ちこむような感覚があったのは事実だ。細かな点では、ゴミを捨てる時にトリガーに手が触れてしまいがち。ロック機能など欲しいところ。
■フィルターは1ヶ月に1度の水洗いを
本体には、2種類のフィルターがついており、これは1ヶ月に1度ほど洗浄する。
上部についているフィルターは真上に引き上げることで取り外せる。しかしこの部分、ただはまっているだけなので、本体を逆さにしたりすると飛び出してしまう。ゴミ捨ての途中などに、よく落下してしまうので注意。本体後方についているフィルターは印に合わせて取り外し、洗うことが出来る。
■総評
ダイソン『V6 mattress』は、素晴らしい吸引力でゴミを吸ってくれる。ダイソンの考え方は、ダニを直接退治するのではなく、アレルギーの原因となるダニのフンを吸い取ると同時に、ヒトの皮膚などのダニのえさを取り除くことでダニを生息し続けられなくするというものだ。そういう意味では、たしかにゴミがよく取れるダイソン『V6 mattress』は、布団のハウスダストを確実に減らしてくれるだろう。
ただ、記者の実感としては他社のクリーナーでもそれなりに白い粉末状のゴミは取れる。特に近年発売されているふとんクリーナーはどれも優秀で、綿埃や白い粉末状のゴミが以前より取れるようになっていると感じる。ダイソンはUVライトや振動を与えてもダニには効果がないと明言しているが、その真偽はともかくとして、他社の掃除機でもハウスダストを吸ってくれるわけで、ダイソンだけがダニを減らせるというわけではない。
ダイソン『V6 mattress』は、とにかくその吸引力に感心させられる一方で、先に指摘した通り、ゴミの捨て方には難あり。せっかく取り除いたゴミが本体に付着すること、またフィルター周りのパーツを丸ごと水洗いできないことが気になった。その点はむしろ、他社のクリーナーにおける配慮に気付かされる結果となった。
ダイソン『V6 mattress』の価格は¥47,304 (税込)。
ダイソンオンラインストアをはじめ、全国の家電量販店などで購入できる。
Dyson V6 Mattress HH08COM(ニッケル/ホワイト・ティール) ダイソン ハンディ&布団クリーナー サイクロン式 掃除機
■余談:布団クリーナーを選ぶ時のポイント
ふとんクリーナーは、メーカー各社ダニやハウスダストに関するアプローチが全く違う。購入検討する際には、自分のライフスタイルの中で、ふとんクリーナーに求めるポイントはどこなのかを考えた上で、選んでいくといいだろう。また、店頭にて実機を確認することもオススメする。
・しっかりと吸うことだけが目的なのか
・布団のふっくら感やすっきり感が欲しいのか
・全体的なお手入れのしやすさはどうか
・布団クリーナーを使う頻度はどのくらいにしたいのか
・本体の重さや扱いやすさはどうか
・収納スペースはどのくらい確保できるのか
・(集合住宅の場合)音の大きさはどうか
・誰が何人分の布団を掃除するのか など
ぜひ参考にして頂きたい。