『SHOW BY ROCK!!』は、サンリオ企画のアプリゲ－ムでアニメ化もされた人気作品。音楽ゲーム『SHOW BY ROCK!!』の世界で、「ミューモン」と言ばれる二頭身の獣人姿でバンドを組み、演奏を楽しんだり他のバンドと競い合ったりします。アニメでは、一般的な人間の姿を模している事が多いのですが、それでも皆の頭には何かしらのケモノの耳、そして腰には尻尾が付いています。今回は、そんな『SHOW BY ROCK!!』の中でも、一際（色々な意味でも）異彩を放つ存在、「ダル太夫」の魅力についてご紹介いたします。


⇒ダル太夫（SHOW BY ROCK!!）とは？
http://www.charapedia.jp/character/info/15362/


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■なぜ・・・ダルマ？

　極東の和風ガールズバンド「徒然なる操り霧幻庵」のメンバー兼リーダー「ダル太夫」。担当はドラム(inダルマ)。ゲームでは、演奏中「ダルマに入ったまま」で、まるでそれが本体であるかのようドラムを叩いていますが、アニメでは「ダルマの中から」姿をあらわしてくれます。ドラムを叩く時だけダルマの中へと戻るのは一体・・・なぜ？

　ダル太夫の本当の姿は、名前にも「太夫」が付くようにとても妖艶で美しい女性です。紫色の艶やかな髪を花魁のように高く結い上げ、そこへ鼈甲色のかんざしを幾つも挿しています。薄紫の着物を肩から胸辺りまで肌蹴させ、その胸元から赤い下着が覗くさまは、色っぽいとしか言いようがないでしょう。そして、人型の耳以外に、頭上には白いネコ耳が、腰からは白く長い尻尾がゆるりと動いています。

■カリスマ

　ダル太夫は流浪のドラマーです。ある時、自分と同じように旅をしていた「阿」と「吽」に出逢い、この二人の演奏から不思議な「縁」を感じます。こうしてダル太夫は、「阿」「吽」と共に極東の和風ガールズールズバンド「徒然なる操り霧幻庵」を結成する事に。

　そんなダル太夫のカリスマ性はとてつもなく、演奏を聴いた「プラズマジカ」の「モア」など最たるもの。たまたま街のカフェで見掛けたダル太夫に「ファンです！」と、興奮気味に宣言をされてしまうほどです。そんなモアにも優しく接してくれるダル太夫。ファンを大切にし、何より自分たちの音楽を好きだと言ってくれたモアに対して素直に感謝出来る、それがダル太夫なのです。

■導く者として

　MIDICITYに於いて「徒然なる操り霧幻庵」最初のライブをおこなうと、人々は熱狂し、ライブは大成功。自分たちの極東の音楽が受け入れられたのだと、弟子の二人は素直に喜びますが、ダル太夫は「極東の音楽を初めて聞いたもの珍しさだけだった」と叱責します。ダル太夫は表面だけにとらわれず、物事を的確に判断し、弟子たちを正しい道へと導いてくれる師匠でもあるのです。

　そして、人々を襲うダークモンスターとの戦いでは先陣をきり、自分の背に皆をかくまう様に、前へ前へと進みます。まるでそれは、自分の好きな音楽を守る為、自分の戦う姿を弟子へと伝えるかのようでした。・・・が、戦う時も「ダルマの中」です（時々「ダルマが開いて」姿をあらわしてくれますが）。余談ですが、ダル太夫の入っている「ダルマの中」は、結構な機械で埋め尽くされており、ダル太夫はその中でどうも「ダルマを操縦」しているようです。

　流浪のドラマーであったりダルマに入っていたりと、とかく謎と何故に包まれる「ダル太夫」。まだ観たことの無い方は、その演奏と美しい容姿に是非魅了されて下さい。それにしてもどうしてダルマ？謎は深まるばかりです。


【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者：高塔（キャラペディア公式ライター）