昨今のホームレス事情:杉作J太郎「美しさ勉強講座」連載7 (2/2ページ)

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初めて来たひとはどこが地上なのか、いま自分のいるところが地下なのか地上なのかわからなくなったりすることもあると思いますが、ま、要するに屋根があるんだね、路上でも。
 だから雨の日はずいぶん過ごしやすくなったんじゃないだろうか。そのぶん、通行人の目にさらされることは増えたわけで、ま、つらいでしょうが。
 ただ、これが都会のど真ん中だからホームレスなんであってね。荒野に行けばキャンパーだから。キャンプをするひと。キャンパー。キャンターじゃないよ。そんな軽トラあったよ、たしか。

 ま、いまの日本には荒野ってあるのかな。
 広い世界にはあるのかもしれないけど、これはまあ治安が悪いというか、危険がいっぱいだろうね。戦闘地域だったりすることもあるし、野生の獣がうじゃうじゃいたりもするのではないか。ライオンやタイガーといった獰猛なやつらから音もなく忍び寄る毒蛇。毒サソリ。
『サソリ座の女』って歌があったけどあれ、やっぱりあれかね、サソリ座という星座の話だけじゃなくていきなりぶすっと行く恐ろしい女っていうことなのかね。ことだったんだろうな。あとは生きた人間。強盗とか強姦軍団とか。アメリカ映画だと出てくるね。『ガルシアの首』のクリス・クリストファーソンみたいな強姦魔が荒野にはバイクでうろうろしている。『悪魔の追跡』はキャンピングカーが悪魔崇拝のカルト宗教の餌食になる。どちらも襲われるのがウォーレン・オーツだね。ウォーレン・オーツほどのろくでなしというか、不良でも酷い目に会うんだから荒野というのは本当に恐ろしいところなんだ。
 だからたぶんホームレスのひとたちも都市部にいるのかもしれないな。日本でもホームレス狩りなんていうのがあったしね。危機管理の意味からも人目のあるところにいるのかもしれない。長くなりそうなので、この先は次回。

(隔週連載)

【杉作J太郎:プロフィール】
すぎさく・じぇいたろう  
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める男の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。

おすすめ本:宇宙刑事ダイナミックガイドブック(杉作J太郎・編)(徳間書店ハイパームック)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13082203/

おすすめ本:東映スピード・アクション浪漫アルバム (杉作J太郎、 植地毅)(徳間書店)
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