【ラグビーW杯】桜は散っていない!五郎丸選手の涙の理由 (2/2ページ)
点を取れる時は五郎丸のキックを選択するというリーチ主将の判断は徹底し、そしてそれは間違っていなかった。アメリカには確かに勝利したが。決して楽な試合ではなかった。
日本代表は三勝一敗の成績でも決勝トーナメントに出られなかった。ルール上、致し方ないとはいえ、ファンからすれば「勝負に勝って試合(ルール)に負けた」感があるのではないか。しかし、今まで一勝しか出来なかったW杯でいきなり三勝したのは選手、スタッフの皆さんは堂々と胸を張って欲しい。
試合後のインタビューで五郎丸は、泣いた。男泣き。恐らく「世界一と言われたハードな練習を一緒にこなしてきた仲間たち(選手だけでなくスタッフも)とプレイするのもこれで最後になってしまった」
そんな想いではなかったのだろうか。ラグビーは一人でするものではなく、スターティングメンバーの選手。また試合に出られなかった選手。選手を支えるスタッフ全員でやるものである。
そして、いざ試合に出れば、15人が一丸となって一つのボールを奪い合う。誰か、一人でも士気がかけている人間がいれば、チームに悪影響が出てくる繊細なスポーツでもある。 日本代表は、そういう選手が一人もいなかった。途中出場の選手も全て、だ。
今回の活躍で一躍世界に名前をとどろかせた五郎丸の涙は、「ワン・フォー・オール。オール・フォー・ワン」(全ては一人のために。一人は全てのために)のラグビー精神を象徴しているかのように見えた。自分一人の活躍で「マン・オブ・ザ・マッチ」を取れたのではない。仲間がいたからこそ、取れたのだ。その仲間とも最後のプレイになってしまった。五郎丸の男泣きを僕はそのように感じた。
2019年の日本で開催されるラグビーW杯に大いに期待したいと、今回の多々戦いぶりを見てそう思った。が、正直に言えばエディ・ジョーンズヘッドコーチ退任は今のところ、大きな不安材料と言うしかない。それが杞憂である事を願う。
Written by 久田将義(東京ブレイキングニュース編集長)