全世界のカカオ豆は6割が西アフリカ産!知られざるチョコの雑学
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食べ物
コンビニやスーパーでつい手に取ってしまう甘~いチョコレート。実は、昔から“神様の食べもの”と呼ばれ大切にされてきたことをご存知でしたか?
今回は、イギリスの情報サイト『Daily Express』を参考に、チョコレートにまつわる数字トリビアをご紹介します。
■1:世界のチョコの約4割はコートジボワール産
チョコレートの原料になる「カカオ豆」の最大の産出国は西アフリカのコートジボワールで、世界のカカオ豆の39%をつくっています。2位はお隣のガーナで18%。この西アフリカの2国で、全世界の6割近くを生産していることになります。
コートジボワールやガーナで収穫されたカカオ豆のほとんどはコンテナ船に積まれ、日本まで約1か月かけて運ばれてきます。
店頭に並ぶたくさんのチョコレートの過半数がこうした長旅を乗り越えてきたのだと考えると、ますますおいしく感じますね。
■2:最初の“ココア”は紀元前300年
最初にカカオ畑をつくってその実を食用にしたのは、マヤ文明やアステカ文明よりも以前、中央アメリカにあったオルメカ文明の人びとでした。
しかし、飲むためのカカオ豆生産を最初に行ったのはマヤ人だといわれています。彼らは紀元前300年ごろから、カカオ豆を粉にし“ココア”として大切に飲んでいました。
紀元前の昔からココアが飲まれていたとは驚きです。ただ、この時代のココアは現在のものよりももっとドロッとしたものだったようです。
■3:カカオ豆10粒=ウサギ1匹の価値だった!
マヤ文明では、カカオ豆は神への捧げものとして儀式でも重要な役割を果たしていました。さらに上層階級の人々の結婚式では、ココアがいまでいうシャンパンのような役割を果たしていたといわれています。
さらにマヤ文明、アステカ文明ではカカオ豆を通貨としても使っていました。
ひとつのカカオの実のなかには30~40粒のカカオ豆が入っていますが、アステカ文明ではカカオ豆1粒をトマトと、3粒はアボカドと、10粒だとウサギと、100粒だと奴隷と交換できたそう。
一般的な板チョコを1枚つくるのに必要なカカオ豆は30粒。板チョコ1枚の分量でウサギが3匹手に入るとは驚きです。
■4:「チョコレート」の誕生は1604年
「チョコレート」という名称が初めて使われたのは1604年のこと。英語でカカオ豆からつくった飲みものを指す言葉として使われました。
マヤ人が“cacau”と呼んだものがアステカでは“cacahuatl”や“xoxolatl”になり、やがて“chocolate=チョコレート”になっていったと考えられています。
チョコレートの原料になるカカオの学名は“テオブロマ・カカオ”。テオブロマとは“神様の食べもの”を意味する言葉で、アステカ族の神話から来ているのだといいます。
■5:チョコ消費量1位の国はノーベル賞受賞者が最多
驚くべきことに、2012年にアメリカで発表された研究によれば、23か国の1人あたりのチョコレート消費量と、国民1,000万人あたりのノーベル賞受賞者数には明らかな線形相関関係があるというのです。
1人あたりのチョコレート消費量、そして1,000万人あたりのノーベル賞受賞者数がともに最も多かったのはスイス。
研究チームによると、ココアに含まれる抗酸化物質のカカオポリフェノールとフラボノイドには老化による認知能力の衰えを遅らせ、回復させる効果があるとのこと。
フラボノイドは緑茶や赤ワインにも含まれているもの。チョコレートや赤ワインで老化防止ができると考えただけでも魅力的ですね。でも、食べすぎ・飲みすぎにはご注意を。
■6:チョコ関係の特許技術は世界で6,000件超
ヨーロッパ特許事務所の各国特許が閲覧できるデータべースには、タイトルにチョコレートと入った特許が6,866件もあるそうです。
それだけ、チョコレートを使った製品がたくさんあるということ。チョコレートは世界中で愛されるお菓子なのです。
日本でも、焼きチョコレートや乳酸菌を添付したチョコなど、いろいろなチョコレート菓子が日々開発されています。
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チョコレートは、昔から人々の生活に欠かせないものだったんですね。
日本でも、チョコレートの生産量も消費量も右肩上がり。全日本菓子協会の統計によると、2014年度の国内小売金額総額は「チョコレート」が4,860億円。それまでトップだった「和生菓子」を抑え、お菓子の全ジャンル中トップに躍り出ました(ほか「洋生菓子」「スナック」「米菓」「ビスケット」など、全10ジャンル)。
おいしくて歴史もあり、頭もよくなる(?)チョコレート。適量を摂って、おいしくて充実した人生を送りたいものです。
(文/よりみちこ)
【参考】
※Top 10 facts you didn’t know about chocolate-Daily Express