東京ドーム600個分!? 世界最大の生き物はなんと「キノコ」! (2/2ページ)
■1平方メートルの巨大アメーバも!
たくさんの菌糸で巨大化するキノコに対し、1つの細胞が巨大化する生物も存在します。菌ともアメーバとも呼べる粘菌(ねんきん)は、1平方mもの「細胞」を持つことがあるのです。
「菌」の名前がつけられているものの、粘菌と菌は別モノで、区別するために「変形菌」と呼ばれることもあります。最大の特徴は「動き回る」ことで、
・変形体 … 「動物」としての性質
・子実(しじつ)体 … 「植物」としての性質
を自分で変えることができ、たとえるなら「ときどきアメーバになって動き回るキノコ」と、SF映画に出てくるような生物。「迷路」に入れると埋め尽くすように伸び、調査が済むと最短ルートで脱出できる優れた頭脳(?)の持ち主のため、カーナビや電車の乗り換え案内に応用できないか?と研究されている生き物でもあります。
粘菌はバクテリアやカビなどを食べて暮らし、ほかの粘菌と出会うと「合体」して成長します。多くの生物は分裂して細胞または仲間を増やすのに対し、粘菌は生涯「単細胞」を貫きます。そのため1平方mにも及ぶ巨大「細胞」になることも珍しくないのです。ヒトの場合、もっとも大きい細胞でも長さ10cm程度、太さは0.1mm程度ですから30平方mm強、巨大粘菌の3万分の1以下に過ぎません。巨大アメーバが人間を襲う!なんて古典的なSF映画も、あながちウソとはいえないのです。
目に見えないほど小さい菌類が、じつは最大の生き物と聞くと、地球にはまだまだ多くの研究課題が残されているようです。
■まとめ
・世界最大のキノコは、東京ドーム600個以上の面積
・球形になるセイヨウオニフスベは、直径1.5m、重さ10kg以上のものもある
・粘菌は、菌とアメーバの両方の特徴を持っている
・分裂せずひたすら大きくなるため、1つの細胞が1平方mにも巨大化する
(関口 寿/ガリレオワークス)